「こくりつ」なのかと思ったら「くにたち」だったブルワリー。

穀物感溢れるビール。

 

ビアデータ

ビール名:1926
生産地:日本 東京都国立市
生産者:KUNITACHI BREWERY
アルコール:4.2%
IBU(苦さ 平均15~20):
モルト:
ホップ:
タイプ:ケルシュ
価格:

ブリュワリー

古代から現代へと連続する時の流れの中で、果敢な挑戦や冒険こそが人の“文化”を築いてきました。

くにぶるは、一度に1,000Lのビールを醸造できる大型設備と、200Lのビールを醸造できる小型設備をそれぞれ備える、ClassicalなスタイルとExperimentalなシリーズに挑戦できるブルワリー。
半永久的にビールをつくり続けることができる設備や環境を整えています。
醸造家や多様な分野における職人や匠とのコラボレーションを重ね、“ビール文化”を次世代へ繋いでいくことを目指して、未来の醸造家たちの挑戦と冒険を讃えていきます。

1979年、くにぶる醸造長の斯波克幸は、国立市の中心を横切るJR南武線・谷保駅から徒歩数分、住所においては府中市で生まれ育ちました。
音楽の道を志す、お酒の飲めない青年でした。
やがて「文化はどこからはじまって、続いているのだろう」という興味から、日本の歴史を遡って調べていくうちに“発酵”文化に、そして全ての興味関心は“ビール醸造”に集約されていきました。
静岡市のブルワリー『AOI BREWING』で3年間醸造士として働き、1年間は醸造長を務めた後、国立駅舎が再築され新しく生まれ変わった2020年に国立へ再び戻り、くにぶるの醸造長になりました。

このビールは

1926は繊細なバランスを追求するKUNITACHI BREWERYの顔的なビールで、ホップと酵母の香りによるレモンやほのかな白ぶどう、青りんご様の柔らかな果実味と余韻に主張し過ぎない麦芽のニュアンス。
IPAのような突き抜けて尖った個性ではなく、全体の調和の中でドリンカビリティと飽きのこない繊細なひねりを表現することを目指しています。

今回のバッチは斯波のケルン訪問後2回目。

ここ数回のTakeは発酵温度を初期よりもやや低めにして酵母の出す香りを少し抑えてホップとの香りのバランスを調整してきましたが、今回は酵母由来の香りをもう少しだけ引き出すために前回よりも微妙に発酵温度を上げる調整をしています。

KUNITACHI BREWERYではほとんどすべてのビールに対してMash Hopを行って来ましたが、サプライヤーが発表している最新のレポートを踏まえて銘柄によってその使用量を増やしています。前回の1926も多めにMash Hopを行いポジティブな結果が得られたため、今回のtakeでもMash Hopを多めに入れています。

このビールの名前「1926」は旧国立駅舎の竣工年に由来しています。
赤い三角屋根の国立駅舎は1926年に生まれ一度解体されましたが、無くなることを惜しんだ沢山の市民の声によって2020年に復元されました。
また、国立市は南側の古い地域と北側の新しい地域が並立している2つの顔を持つ街でもあります。
Kölsch Styleは上面発酵的な華やかさと下面発酵的な飲み心地という2つの顔を持ち、伝統的でありながら、ある意味では新しさを見出す余白があることから好奇心旺盛なアメリカの醸造士たちにも人気が高いスタイルです。

こうした国立とKölsch styleの類似性に想いを寄せ、イメージを膨らませて生み出したビールが1926です。
くにぶるが掲げるテーマ「古いは新しい」をかたちにした代表的ビール、くにぶるの顔的ビール1926。沢山の人に親しんでいただければ嬉しいです。

テイスティング

黄金色。
ハーブ感あるフルーティーな香り。
穀物感溢れる味わい。
苦味は少ない。
これはビールの形をした穀物。

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