ワイン会最後にブラインドで登場した有名な作り手。
皆様北海道のピノ・ノワールと答えたり、ツヴァイゲルトと一瞬名前を出したりと辺りを引いていましたが、私はしっかり外しました。
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ワインデータ
ワイン名:Yoichi Nobori Passetoutgrain Aihara
生産地:Japan > Hokkaido
生産者:Dom. Takahiko (ドメーヌ・タカヒコ)
品種:Pinot Noir (ピノ・ノワール), Zweigelt (ツヴァイゲルト)
スタイル:Red Wine
ワイナリー
北海道余市町登地区でワイン造りをすることを目的に始まった醸造所を持つ農園。
畑には、ビオで管理されたピノ・ノワール(約9000本)と納屋を改造した小さなワイン醸造所があり、独自の考えをもってワインを醸造している。
ドメーヌ・タカヒコは、長野県の小布施ワイナリーの2男である曽我貴彦が2010年に設立。
東京の大学で醸造学を学んだ後、大学で働きながら微生物研究者への道へ進むが、ワインの魅力が忘れられず、10年間、ココファームワイナリーの農場長として働く。
その間、日本中、世界中のワイン産地を巡る。
中でもジュラのオベルノワのワインに強く感銘を受け、そんなワインをイメージしたワイン造りをピノノワールで目指したく、余市町で4.6haの農地を購入し、ドメーヌを設立。現在は13系統のピノ・ノワールを栽培しており、全てビオロジック(有機栽培)にて栽培管理している。
野生酵母、全房発酵が特徴であるため、色調は淡いものの、余韻が長く旨味を伴う香味は多く人を魅了する。
2015年ウ゛ィンテーシ゛より赤ワインにおいては亜硫酸を使用していない。
農夫でなければ造れない、そんな自然なワイン造りと、様々な意味での続けられる農業とワイン造りを目指す。
濃くて余韻が長いワインの世界より、繊細(薄い)ながらも深く幅があり、余韻が長いワインの世界に魅力を感じ、まるで品質の高いお出汁の世界に似たものをワインに求めている。
そのようなワインを日本で描くには、水捌けの良い火山性土壌と適度に雨が降る風土で育ったピノノワールであることが大切である。
それも暖かいエリアでなく涼しい気候エリア(cool climate)で・・・。
他の品種においても可能性があると思うが、多くの品種を扱える器用な人間でないため、ピノ・ノワールのみに一生をかけ、理想の世界を探し求めていきたい。
現在、少量だがご近所の農家からもブドウを購入しており、そのブドウから造られたワインのラベルには、ドメーヌ名が明記されず、私の名前「Takahiko Soga」だけが明記されている。
農場は、余市町登地区にある標高60mの水はけの良い丘の上にあり、地質学的特徴は安山岩の母岩の上に風化した礫、砂が混ざりあった火山性粘土土壌である。
余市は、暖かい海水の影響を受けているため、北海道の中でも比較的温暖エリアに属し、降水量も少ない場所として、昔から果樹と漁業の町として栄えてきた。
また、岬や山に囲まれた特殊な地形を有すため、果樹が海風や強風に守られ、羊蹄山麓から吹き込む乾いた風が病害などの発生を抑えてくれるため、ピノノワールの栽培には非常に恵まれた環境である。
一方で、毎年、冬になると安定した1m以上の積雪があり、パウダースノーと呼ばれる綿雪が葡萄樹を覆うことにより、厳しい冬の寒さからピノノワールの樹を守ってくれている世界でも稀な気候条件を持った産地でもある。
発酵は全房(除梗なし)でおこない、酵母を添加することなく自然な発酵を促す。基本、必要なければ亜硫酸も使わない。
言葉で言うのは簡単ですが、これが難しく恐ろしいことでもある。
醸造の基本的な考えは、できる限り見守り、自然にまかせた発酵を行う。
教科書(マニュアル)で醸造するのでなく、感性で醸造を行う造り手がドメーヌタカヒコなのです。
このワインは
北海道余市町登地区で栽培された葡萄のみを使用し、醸造されたワインです。
ドメーヌものでなく、私が尊敬するヴィニョロンより購入した葡萄を用いて、私が醸造したワインです。
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これらワインのラベルには、「Domaine Takahiko Soga」と明記されておりません。
「Takahiko Soga」とだけ記載されています。
《シンボルマークについて》
マークとなっている家紋は、「5・3の桐」を 「5・3の葡萄(ピノノワールの葉)」に私がアレンジしたものです。
余市を代表する赤系品種「ツヴァイ」は、力強い骨格とガメイ種の様な華やかで豊かな果実味を備え持つ。
このワインは、そんなガメイ種とピノノワールを主体にしたブルゴーニュのパストゥグランをイメージして醸造した。
ツヴァイが持つブラックチェリー香とピノノワールが持つイチゴやキノコ、ミント、クローブの香りの絶妙なバランスを楽しんで頂きたい。
2021年はピノノワール60%・ツヴァイが40%と例年よりツヴァイの比率が高いため、ブルーベリーなどの黒系果実香が高く、柔らかく繊細で複雑な香りを持つワインに仕上がっている。
例年よりも酸が優しいことから、亜硫酸を添加するか迷ったが、2021VTはサンスフル(亜硫酸なし)で瓶詰を行った。
原料は全て余市町登地区の「三氣の辺」のブドウが用いられ、特徴としてブラックチェリーを感じさせる果実味の中にスミレやユリなどの草花の香り、そしてマツタケの香りも感じられる。
ワインは複雑で立体的な森の香りの世界が構築されており、心地よい苦みの中に旨味を伴う余韻は非常に長い。
5年以上寝かしたヨイチノボリ・パストゥグランを飲むことがあるが、熟成させることにより素晴らしいワインに進化を遂げている。
2021VTは比較的、柔らかいワインなので、今飲んでも非常に魅力的なワインだが、瓶熟により素晴らしいワインに変化することは間違いない。
このワインは自園の葡萄100%のワインではないため、ラベルにはドメーヌタカヒコの明記はなく、タカヒコ ソガとだけ明記されている。
抜栓は2024年の1月まで待って頂きたい。
理想は3年以上熟成させてからの抜栓。
セパージュ:PN60%、ツヴァイ40%
12ケ月 樽熟成(古樽100%)
発酵:合成樹脂タンクにて全房発酵
酵母:野生酵母
亜硫酸:なし
瓶詰本数:2,300本
テイスティング
ブラインドで出され、ブルゴーニュのガメイ、自然派と答えましたが見事に外しました。
まあ当たった事は無いのですが。
少し濁りが感じられる赤紫色。
酸を想起させるベリーの香り。
旨味を感じさせる味わいもあり、日本ではなく、フランスかと思ったのですが、流石のタカヒコ。
美味しいかと言われると酸が…
飲んだ日:2023-07-15
飲んだ場所:ピアットデルベオーネ
価格:3,800円