ラベルの100を見て「リッジって100年も続いてるんだ!」と思ったら、オーナーの大塚製薬100周年記念ボトルでした。

非売品だそうですが、ネットオークションにはいくつか出品されています。

 

ワインデータ

ワイン名:Pagani Ranch Zinfandel 2020
生産地:USA > California > Sonoma
生産者:Ridge Vineyards (リッジ・ヴィンヤーズ)
品種:Zinfandel (ジンファンデル), Petite Sirah (プティ・シラー), Alicante Bouschet (アリカント・ブーシェ)
スタイル:Red Wine

ワイナリー

1940年代、神学者であるウィリアム・ショートは、ペロン地域のすぐ下の放棄されたワイナリーとブドウ園を買いました。
彼は1940年代後半に幾つかの地域にカベルネ・ソーヴィニヨンを植え、これらのブドウは今や「ミドル・ヴィンヤード」、トーレ・ランチと呼ばれています。
新しいオーナーのデイブ・ベニオン、ヒュー・クラン、チャーリー・ローゼン、ハワード・ジエドラーらスタンフォード・リサーチ学院のエンジニア全員が1/4樽の「エステート」のカベルネを作っています。
モンテ・ベッロ・カベルネは、カリフォルニアで最も優れたワインのひとつに選ばれていました。
その品質と特徴、そして1960年と1961年に生産されたワインは、1962年のヴィンテージに間に合うようワイナリーを再統合することをパートナーに確信させました。
デイブ・ベニオンはスタンフォード・リサーチ学院に他の役割を任せ、彼はフルタイムでワイン造りの仕事を監督するようになりました。

最初のジンファンデルは、尾根の遠くにある19世紀の小さなぶどう園で1964年に作られました。
これは1966年にできた最初のガイザービル・ジンファンデルです。
創業者一族はモンテベロの段丘を埋め立て、ブドウ園の面積を15エーカーから45エーカーに増やしました。
週末には、地域的な特徴と前例のない強度のワインを作りました。
1968年までに、生産は年間3千ケースにまで増加し、1969年にはポール・ドレイパーがパートナーシップに加わりました。
スタンフォード大学の哲学者である彼は、最近チリの海岸線でワイナリーを設立したことから帰国しました。
彼は実践的なワインメーカーであり、学者ではありませんでした。
高品質ワインと伝統的な方法に関する彼の知識は、リッジで開拓された「口出しをしない」アプローチを補完しました。
彼の指導の下、旧ペロン・ワイナリー(前の年に取得)が復元され、最高級のブドウ畑がリースまたは購入され、一貫した品質と国際的な評判が確立されました。
カベルネとジンファンデルは生産の大部分を占めており、シラー、グルナッシュ、カリニャン、プチ・シラーは小さな割合を占めています。
主に赤ワインで知られているリッジは、1962年以来限られた量のシャルドネを作っています。

このワインは

絵のように美しいパガニ・ランチのブドウ畑は、ソノマ・ヴァレーを走る国道12号線沿いにあり、ケンウッドの町からも近い。
連なる丘に、ヴィクトリア風の邸宅と納屋が建つこのあたりでは、訪問者が風景写真を撮影している姿がよく見られる。
ブドウ畑になる以前、この土地にはワイルドウッド酪農場があった。
ただし、1880年代後半にフェリーチェ・パガニがここを購入したときには、わずかな本数ではあったものの、すでにブドウ樹が西の一角に植えられていた。

フェリーチェ・パガニは、小さく区切った多数の区画ごとに植え付け行ったため、農園に植わる木の樹齢には幅がある。
最も古いものが1890年代後半の植樹、最も若いものは1914年前後に植えられた。
ブドウ畑が完成したのちも、フェリーチェは逝去する1926年までその面倒を見続けた。
その後は息子のルイスが跡を継ぎ、父親と同じく生涯通じてブドウ畑で働いている。
今日、この土地を管理するのはパガニ家の四代目だ。
長年にわたってパガニ・ランチの畑が生き残ってきたという事実は、一族の情熱と、そのテロワールが優れていることの証である。
並の土地ならば、13年間に及んだ禁酒法の時代か、それに続く世界恐慌の時代に打ち捨てられていただろうから。

パガニ・ランチは、カリフォルニアに数あるブドウ畑の中でも特異な場所である。
樹齢100年以上の古木がその大半を占めているという、稀な畑のひとつなのだから。
世紀の変わり目に植えられた30エーカーのブドウ樹は、ジンファンデルとペティト・シラーが主だが、補助品種としてマタロ(ムールヴェドル)、アリカンテ・ブーシェも植わっている。
土壌は砂利まじりのクレイローム(埴壌土)で、ブドウ樹が栄養を吸い上げるためには根を深く伸ばさなければならない。
そのおかげで果粒は小さく、収量は低くなるのだが、風味のほうは凝縮されるのである。

パガニ・ランチでは、霧に覆われた涼しい朝のあと、日中は気温が上がる。
この土地の気候は通常、ガイザーヴィルやリットン・スプリングスよりも涼しい。
ブドウ樹は、東向きのなだらかな斜面に植わっている。
ブドウの結実は幾分遅めで、完熟に至るまでも時間がかかるのだが、おかげで高い完成度と複雑性の両方を備えたワインとなる。

リッジでは、パガニ・ランチの名を冠したワインを1991年以来毎年生産している。
所有者一族によって耕作される樹齢100年の古木は、常に高品質のブドウを実らせてくれる。
リッジによるパガニ・ランチは、ジンファンデルを主体とした混植ブレンドのワインで、プラムやチェリーのアロマがあり、古木特有のスパイス風味と、複雑なミネラルのニュアンスもそこには見られる。
豊潤なイバラ科のベリー風味の背後には、エレガントなタンニンと、たなびくように長い余韻が控えている。

テイスティング

明るいルビー色。
ベリー、なめし革の香り。
果実味しっかりで旨味がある。
もっと重苦しい味わいかと思ったのですが、陽気なアメリカのジンファンデルでした。

飲んだ日:2023-03-03
飲んだ場所:switch
価格:10,000円
インポーター:大塚食品

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