初めて飲んだワイナリー。

野生酵母による濃厚酢酸エチルの香りが強過ぎて残念ながら自然派が得意ではない私は全然美味しく感じられませんでした。
開けてから次の日とかに飲んだら違ったかもしれません。

 

ワインデータ

ワイン名:flowing water
生産地:Japan > Hokkaido
生産者:さっぽろ藤野ワイナリー (Sapporo Fujino Winery)
品種:Bacchus (バッフース), Müller Thurgau (ミュラー・トゥルガウ)
スタイル:White Wine

ワイナリー

2000年からスタートした自社畑ぶどう栽培も当初は試行錯誤の連続でしたが、今では多くの品種を実らせています。

当時、北海道では難しいと言われたシャルドネなどの育成にも成功し、今、私たちの畑ではピノ・ノワール、シャルドネといったブルゴーニュ品種が多く収穫されています。

元々家の畑で造っていたぶどうを、ワインが好きだった体の弱い弟のため、できるだけ自然のまま醸造して飲ませてあげたい、と思ったのがきっかけで、妹と一緒にワイン造りをスタートさせました。
弟は闘病の末、残念ながら亡くなりましたが、自然に寄り添いながら造る私たちのワイン造りは今もずっと姉弟3人の物語そのものなのです。

ぶどうの樹の並ぶ畝の端にはバラの花が咲き誇っています。
ぶどうもバラ類に属するので、かかる病気が共通しています。
バラに病気が発生したのがわかれば、ぶどうもいずれ同じ病気が出る可能性があり、それをバラが教えてくれることがあります。
ヨーロッパの畑ではよく見る風景です。

今は予防技術も発達したので必要ないのかもしれませんが、なによりバラの花咲くぶどう畑がきれいで、今も続けています。

創業以来、野生酵母による発酵、無濾過で、ぶどう本来の複雑な味や香りを最大限に引き出す方法を続けています。
ブドウは一房ずつ丁寧に選果し、茎・粒が付いている軸の部分を取り除く「除梗(じょこう)」も手作業で。
培養酵母を使わないことで苦労もありますが、余計な手を加えないからこそ当ワイナリーにしか出せない、やさしく力強い味わいが生まれます。

このワインは

北海道らしさとは何かを追求していくワインがこの通称「f シリーズ」になります。
赤の「fire place」、ロゼの「flower road」、今回の白は「flowing water」となります。「北海道」の「海」を借りてそこからさらにイメージされる「流れていく水」のような北海道の白ワインを造りました。

「北海道」の「海」を借りてそこからさらにイメージされる「流れていく水」のような北海道の白ワインを造りました。
空知の三笠市達布や余市町の契約農家さんからのブドウを使用しています。
バッカス、ミュラートゥルガウをそれぞれホールバンチでゆっくりと優しくプレスし、一晩静置後、澱引きし野生酵母により醗酵させました。
それぞれステンレスタンクでの醗酵、その後も澱と一緒に熟成させました。MLFも野生の乳酸菌で行っています。
熟成を経て澱引きブレンドし瓶詰め。
瓶詰め時に30ppmの酸化防止剤(亜硫酸塩)を添加しています。

2021年の一つの特徴ともなったのですが、白ワインにおいて発酵がなかなか完了しない事態があり、今回のワインもバッカスが残糖のある状態でのブレンド瓶詰めとなりました。
結果的に瓶詰め時に液体が動くことにより瓶内で再醗酵が起きて微発泡の白ワインとなりました。
2021年の北海道は全般的に恵まれた年でありました。春先から気温が高く推移し、結実も順調でした。
熱い夏が長く続き、一部では干ばつ傾向での苦労もありました。秋も温暖でしっかりとブドウが熟し、早生品種のバッカスやミュラートゥルガウは酸を残すための収穫タイミングが難しい年でもありました。
抜栓すると泡がぐっと上がってきますのでご注意下さい。ほどなく落ち着きます。

白い花や和柑橘の香りが優しく広がり、口に含むと柔らかなガスによるフレッシュな爽快さにカリンやレモンピールといった果実が感じられます。
ほんのりとした甘みやボリューム感にチャーミングな酸が相まってバランスを取ってくれ、優しい塩味が心地の良い余韻を感じさせてくれます。

テイスティング

こちらのワインは、やや濁りを帯びた黄金色をたたえ、グラスの中で美しく輝きます。
軽やかに揺れる泡が豊かに立ち上がり、見た目にも活気を感じさせます。
しっかりとした泡立ちが、このワインに爽快感を与えています。
香りは個性的で、最初に酢酸エチル由来のセメダインの様なアクセントが漂い、独特の自然派し過ぎるエネルギッシュな印象を与えます。
次第にグラスの中で香りが広がると、豊かな酸の中にリンゴ酢やシトラスのフレッシュさが感じられ、華やかさが増していきます。
こうした自然なニュアンスが、まるで発酵の息吹を感じさせ、ナチュラルなワインらしさを存分に楽しめる香りとなっています。
味わいは、しっかりとした酸が印象的で、口に含むとみずみずしさが広がります。
レモンや青リンゴを思わせる酸味がキリッとしたアクセントを加え、爽やかな後味が特徴です。
豊かな酸により、このワインは軽やかさと深みの両方を持ち合わせており、余韻には優しい果実味が残ります。

余りにも自然派過ぎて私はダメでした。

飲んだ日:2024-10-04
飲んだ場所:オアシス
価格:2,970円

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