山梨県(甲斐の国)北杜市で栽培している国産オリジナルの第1号ホップ「かいこがね」を使用したビール。

苦味が強くドライで青々としたフレッシュホップの味わいがある。

ビアデータ

ビール名:FRESH HOP IPA
生産地:日本 神奈川県
生産者:SANKT GALLEN BREWERY
アルコール:6.5%
IBU(苦さ 平均15~20):
モルト:
ホップ:かいこがね
タイプ:IPA
価格:800円
インポーター:

ブルワリー

岩本社長はサンクトガーレンの設立前、父の経営する飲茶店でビールづくりをしていました。
当時、飲茶店を国内とサンフランシスコで経営しており、向こうで出会ったビールがこの道に入ったきっかけで、日本のビールにはない、華やかな香り、しっかりした味わいに惚れ込んでいったのです。

当時、日本では小規模のビール醸造が認められていなかったので、サンフランシスコでつくり、現地の直営ブルーパブで販売していました。
そして六本木の直営飲茶店にも逆輸入して販売。
それは当時の日本の産業規制の象徴としてTIMEやNEWSWEEKなどのアメリカメディアで取り上げられました。
「岩本のビール造りの夢はかなった。ただしそれは日本ではなく、アメリカで」と皮肉たっぷりに。

それが今度は日本のメディアに飛び火。それをきっかけに1994年、小規模のビール醸造が認められるようになります。
それがいわゆる“地ビール解禁”。
日本の地ビールの歴史の幕開けです。
日本に戻ってきたのは1997年、神奈川県厚木市にビール工場を作り、地ビールブームも追い風となり、最初は順風満帆でした。

しかし、ブームは去り状況は悪くなり国内の飲茶店も行き詰まっている感がありました。
そして2001年、ついにビールづくりができなくなったその年、皮肉にも岩本社長が出品したビール全てが入賞。
悩んだ末2002年に自分の生涯を掛けてビールを造り続けるため、新しい会社『サンクトガーレン』をたった1人で設立。

『サンクトガーレン』として初めてビールをつくれるようになったのが2003年春。
現在は苦いビールが嫌いな人の為にスイーツビールやチョコスタウトなども作り、人気を得ています。

このビールは

今年8月にスタッフが北杜市(山梨県)で収穫してきた、国産ホップ1号の”かいこがね”を使用したビールが2種類誕生しました。

ホップはビールの主原料で、主に香りと苦味のもとになります。
花なので収穫後は枯れて腐ってしまいます。
そのため通常ビール会社が使っているのは、長期保存できるように乾燥処理したホップです。
1年中安定した品質のホップを使うために乾燥処理は欠かせませんが、その工程で香り成分が揮発することも避けられません。

でもこのビールには、何の成分も失われていない摘みたてホップをそのまま使用。
とれたてホップを使ったビールは、限られた場所(ビール醸造所とホップ畑の距離が近い)、限られた時期(ホップの収穫時期)しか造れない特別なものです。

今夏、山梨県北杜市で収穫したフレッシュホップで仕込んだビール第2弾です。
このビールはフレーバーを存分に楽しめるよう糖度を極限まで落とし、ドライに仕上げています。
同じIPAスタイルのYOKOHAMA XPAの糖度は4前後、ドライなことで有名な某ビールでも1.5前後と言われていますが、このビールの糖度はほぼ0。
大量のホップは、全て理論上苦味が抽出されない麦汁煮沸後に投入。
ホップのフレーバーだけをビールに凝縮されました。
ドライでありながら小麦麦芽やオーツ麦由来のクリーミーで柔らかな飲み口です。
口に含むと、フレッシュなホップの風味が押し寄せます。
フルーティーなホップの風味は果実のような甘味を感じるほどです

テイスティング

ブラウンがかった黄金色。
少し青いホップの香り。
香りは控えめ。
しっかりと苦味のある正統派IPA。
久しぶりのガツンとくる苦味。
余韻も長く、本格的で美味しい。
後半青臭さは強い。

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