丁寧な仕事をすることで有名なミッシェル・グロ。
入門編のワインでも十分に美味しく、他のアペラシオンを飲んでみたくなってしまいます。
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ワインデータ
ワイン名:Bourgogne Hautes Côtes de Nuits Rouge
生産地:France > Bourgogne > Côte de Nuits
生産者:Dom. Michel Gros (ドメーヌ・ミッシェル・グロ)
品種:Pinot Noir (ピノ・ノワール)
スタイル:Red wine
ワイナリー
1975年、ミシェル・グロ(Michel GROS)はボーヌ市のぶどう栽培学校を卒業し、父ジャンと共に家族のドメーヌで働き始めた。
そして1978年には、それまで通り父ジャンとの共同作業をつづけながら、一方で自分自身のドメーヌ(ドメーヌ・ミシェル・グロ)を創立した。
彼はまず、父方のぶどう畑からとれる2ヘクタール分のブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイを醸造し、彼自身のワイン造りの第一歩を踏み出した。
つまり、1979年がミシェルにとっての最初のヴィンテージということになる。
年月をかけて、ミシェルは自分のドメーヌを拡大していった。
フィロキセラ禍(19世紀末にフランス全土を襲ったネアブラムシ)の打撃以来放置されていたオート=コートの丘に新たに苗木を植えつけたり、コート(丘の中腹)に畑を買い足したりしていった。
• 1990年にはヴォーヌ=ロマネ《オー・レア》
• 1993年と1996年にはシャンボール=ミュジニのいくつかの区画
• 1995年にはモレ=サン=ドニ《アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジ》
1995年、ジャン・グロが引退し、ドメーヌを分配した。
自分のドメーヌと共にドメーヌ・ジャン・グロの経営にも携わってきたミシェルは、父から次の畑を譲り受けた。
• ヴォーヌ=ロマネ・プルミエクリュ《クロ・デ・レア》モノポール(全区画)、
• 《ニュイ=サン=ジョルジュ》二区画、
• 《ヴォーヌ=ロマネ》一区画、
• 《ブルゴーニュ》一区画である。
1997年、エカール家(GFAデ・ザルボパン)は、ミシェルにヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュにある3.5ヘクタールの所有畑を委託した。
続いて2008年には、2.5ヘクタールのオート=コート・ド・ニュイの畑も委ねた。
ミシェルのドメーヌは今日、総じて23ヘクタールの畑で構成されている。
1999年のヴィンテージから、ドメーヌ・ミシェル・グロのラベルは変わった。
そこには歴とした意図がある。
以前のラベルはドメーヌ・ジャン・グロのものと故意に類似性をもたせていた。
それはミシェルが双方のドメーヌの醸造者であることを暗に表していた。
残念なことに、このラベルの原版は印刷業者が所有していたので、同じ型が他の造り手たちのラベルにも使われていた。
世代交代は、このラベルを変えるちょうど良い機会だった 。
そこでミシェルは、1860年にまで遡る非常に古いクロ・デ・レアの版画を持ち出した。クロ・デ・レアの塀に堂々と立つこの門をドメーヌのシンボルにしようと考えた。
この原版はその時からドメーヌ・ミシェル・グロだけが使うことのできるものになった。
仕事の誠実さ、手法、ワインの品質において、グロ家は何世紀も前からブルゴーニュで名をあげてきた。
ミシェル・グロは情熱と意欲を持って、先祖が打ち立てた努力の後を継いだ。
彼の三人の息子のうち、将来誰が、ミシェルに挑戦するのだろうか?
ルイなのか、ピエールなのか、シモンなのか…?
あるいは三人ともになるのかもしれないが、今はまだそれを語れない。
アペラシオン
クロ・ヴージョ
ヴォーヌ・ロマネ・オー・ブリュレ
ヴォーヌ・ロマネ・クロ・デ・レア
ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ――ミュルジェ、ヴィーニュ・ロンド
モレ・サン・ドニ・アン・ラ・リュー・ド・ヴェルジ
シャンボル・ミュジニー
ヴォーヌ・ロマネ
ニュイ・サン・ジョルジュ・レ・シャリオ
ニュイ・サン・ジョルジュ
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ・ルージュ
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ・ブラン
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
このワインは
栽培面積:8ha
平均樹齢:35年
平均年間生産量:28,000本
品種:ピノ・ノワール
畑
フランスの他の畑と同様、オート・コートの畑も1885年から1900年にかけてフィロキセラによって破壊された。
すぐに植え替えられたコートの畑とは異なり、このアペラシオンが復活したのは1970年代初頭のことで、私の父であるジャン・グロもその先駆者の一人でした。
私たちの畑は、ニュイ・サン・ジョルジュの西7km、ムーザンの谷の麓にある小さな村、アルセナンのコミューンにある。
南東向きの丘の中腹にあり、標高は360~420mで、丘の中腹にあるブドウ畑より100mほど高い。
この標高差により、収穫は丘の斜面より若干遅くなる(約8日後)。
ブドウの木は2.60m間隔で植えられ、1.80mの高さに棚がある。
これにより、ブドウの木は土地の輪郭に沿って植えられ、各畝に小さなテラスができる。
畝間は芝生になっていて剪定は両側から行う。
土壌と下層土は3つの地質層からなり、アロース・コルトン近郊のコート・ド・ボーヌの100m下の層とまったく同じである。
このことが、このワインの力強さと男性的な特徴、そして優れた熟成能力を説明している。
テイスティング
美しいミディアムガーネット。
この色調は視覚的にも楽しませてくれ、その透明感と輝きがグラスの中で美しく映えます。
ラズベリーのフレッシュな香りが主体となっており、さらにレザーやアーシーなニュアンスが加わります。
味わいは非常に優しく、酸味、タンニン、香りが見事に調和しています。
まず、軽いボディが特徴で、ミネラル感とプラムの風味が感じられます。
酸味は高めでありながらも爽やかで、全体としてバランスが取れています。
タンニンは控えめでありながらも、しっかりとした存在感があり、テクスチャーが楽しめます。
酸味が全体のバランスを整えており、非常に心地よい飲み口です。
余韻が長く、口の中に心地よいアフターが続きます。
飲んだ日:2018-05-12
飲んだ場所:Ebizo
価格:3,500円
インポーター:八田
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