北海道のブルース氏が率いる10Rワイナリーで作ったピノ・ノワールのロゼ。
自然派感が強すぎて全く好みではなかった。
還元香と酸が落ち着いた15年後くらいに飲んでみたい。
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ワインデータ
ワイン名:こことあるシリーズ ぴのろぜ
生産地:Japan > Hokkaido
生産者:ココファーム・ワイナリー&10R Winery
品種:Pinot Noir (ピノ・ノワール)
スタイル:Rose Wine
ワイナリー
青空が広がるこの山に、葡萄畑が開かれたのは昭和33年。
その葡萄畑の麓にこころみ学園が設立されたのは昭和44年、ココ・ファーム・ワイナリーができたのは昭和55年。
おかげさまで、今年、葡萄畑は開墾65年目を、1984年からはじまったワインづくりは、40年目そして、ビン内二次醗酵によるスパークリングワインづくりは30周年を迎えることができました。
今、こころみ学園の園生たちも葡萄畑で醸造場で元気にがんばっています。
1杯のワインが、心豊かなひとときのためにありますように。
ココ・ファーム・ワイナリーのささやかな願いです。
1950年代、計算や読み書きが苦手な中学生たちとその担任教師によって開かれた山の葡萄畑は、開墾以来除草剤が撒かれたことがありません。
1980年この山の麓に誕生したココ・ファーム・ワイナリーは、1984年からワインづくりをスタート。
現在、自家畑では化学肥料や除草剤は一切使わず、醸造場では野生酵母による自然な醗酵を中心に100%日本の葡萄からワインを醸造。
ビン内二次醗酵のスパークリングワインからデザートワインまで、“こんなワインになりたい”という葡萄の声に耳を澄ませ、楽しみながらワインを造っています。
10Rワイナリー(トアール)
10R(トアール)はカスタムクラッシュワイナリー(受託醸造所)です。
北海道産の葡萄だけを原料に、高品質のワイン造りを目指しています。
カスタムクラッシュは欧米では一般的ですが、日本ではまだなじみが薄いかもしれません。
地域のブドウ農家の皆さんが高品質のブドウを栽培し、それを他所にはないワインへと創り上げていくお手伝いをすることを通じて、ワイン産地としての北海道の潜在能力を最大限に引きだすことが私たちの目標です。
10Rは受託醸造所ですから、複数の生産者が同じ空間で同時期に、協力し合いつつ、作業を行います。
生産者のみなさんは、全て畑の場所も違いますし(北海道という点は共通していますが)、それぞれの栽培哲学、ひいてはそこから導かれる製造技術も違います。
10Rでワインを造る面々は、畑でもワイナリーでも、できるだけ人の手は入れないという主義で一致している一方で、ワイン造りを通じての芸術的自己表現という道楽にハマってもいるのです。
というわけで、このワイナリーで作られたワインには、どれも10Rのロゴが入ってはいますが、一つとして同じ味のワインはありませんし、同じコンセプトに基づいて作られたワインもありません。
このワインは
北海道・余市のピノ・ノワール種の葡萄を、弊社取締役でもあるブルース・ガットラヴ(こころみ学園の評議員でもあります)が、特別に仕込んだ辛口のロゼワイン。
ピノ・ノワール種100%のこのロゼワインは、その名も「ぴのろぜ」。
ラベルの花は山吹と紅花。
適地適品種を追求してきたココ・ファーム・ワイナリーが販売を担当します。
“こことあるシリーズ”の第1弾です。
こことあるシリーズの「2020ぴのろぜ」は、今回で8年目のヴィンテージです。
このロゼワインは、もともと赤ワインをつくるつもりのピノ・ノワールを試しにロゼワインにしたことがはじまりでした。
伝統的なワイン産地で、そして新しいワイン産地で、世界中から敬愛され、あこがれを持って作られている葡萄品種、ピノ・ノワール。ここ日本でも、栽培が難しいといわれているピノ・ノワールから、今、素晴らしい赤ワインが生まれつつあります。
日本のピノ・ノワール栽培では右に出る者はいないといわれている余市の木村農園。
そのピノ・ノワールから、赤ワインではなくロゼワインをつくるということは、大変勇気のいることでした。
木村農園のピノ・ノワールから1回限りのつもりで造ったロゼワインが好評で、それ以来洗練させながら最良の方法を模索しています。
2020年、北海道余市の屈指の栽培農家・木村農園の遅摘みピノ・ノワールは、硬質な果実が味わいの中心にあり酸も強く、なかなかよいヴィンテージでした。
このピノ・ノワールを100%用いて、岩見沢の醸造場(10R)では葡萄を房ごとタンクに入れ、北海道の冷涼な気候だからこそできる低温で、マセラシオン・カルボニック(炭酸ガス浸漬)を行いました。
それによってやわらかなアロマやフレーバー、旨みや、程よい“blush(ブラッシュ)”の色合いを果皮から抽出しました。
葡萄をプレス(圧搾)した後は、厳選された樽とステンレスタンクで野生酵母により醗酵を続けました。
そして醗酵後も澱と一緒に熟成させ、やさしい口当たりとアロマと、味わいを備えた複雑さをワインに与えていきました。
おかげさまでこのドライなロゼワインは、より爽やかで、より複雑で、多彩なお料理にも合わせやすくなりました。
熟成にも期待が持てそうです。この辛口のロゼワインが、いつもの食卓やお友達との集まりの席を盛り上げるお気に入りのワインになれることを願っています。
畑:北海道余市郡余市町登町 木村農園
収穫:2020/10/22~30
収穫時の糖度:(平均)約22.2°Brix
収穫方法:手摘み
醗酵:全房100%。野生酵母発酵。2カ月間マセラシオン・カルボニック。その後、古樽50%、ステンレススチールタンク50%に分けて、6カ月醗酵後貯蔵。
瓶詰:ビン詰日:2021/10/02~04
本数:10,684本(750ml)
アルコール:12.6%
酸度:9.3 g/L.
残糖:3.6g/L.
テイスティング
濁り赤みがかったロゼ色。
微発泡。
自然派感しっかり。
酸強い。
飲んだ日:2023-06-18
飲んだ場所:OASYS
価格:3,000円