飲んだワイン テヌーテ・ダウリア/クエルチア・ディ・アニバーレ バジリカータ ビアンコ2024 7点

公式HPはすべて工事中で全く機能していない状態でした。
レモン系の果実感がしっかりで、夏に冷やして飲みたくなるワイン。
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ワインデータ
ワイン名:Quercia di Annibale Basilicata Bianco
生産地:Italy > Basilicata
生産者:Tenute D’Auria (テヌーテ・ダウリア)
品種:Malvasia (マルヴァジーア), Fiano (フィアーノ)
スタイル:White Wine
ワイナリー
バジリカータ州の伝統的で希少な2つのブドウ品種、アリアニコとマルヴァジーアを用いた卓越したワインを創造・販売することを目的に設立された、新しいワイナリーです。
私たちの目標は、これらのブドウ品種の魅力を最大限に引き出し、高品質で特別なワイナリーとして評価されるだけでなく、まだあまり知られていないこの地域の素晴らしい宝物の熱心な発信者としても認識されることです。
この野心を支えるのは、たゆまぬ努力と、ワインとその生まれ故郷である大地に対する揺るぎない献身の哲学です。
自然の恵み、非凡な芸術家のような感性、最新の醸造技術——偉大なワインを生み出すために必要なこれらの要素を、すべて兼ね備えることは決して容易ではありませんが、私たちはそれを実現しています。その成果は、1本1本のボトルに鮮やかに表れています。
ブドウ畑は、ヴルトゥレ山の東側の裾野、ラポッラとバリーレの間に位置しています。
古木の樹齢と優れた品質、火山性でミネラル豊富な土壌、長く日照に恵まれた夏、春と秋に吹く涼しい風——これらすべてが、他に類を見ない“テロワール”を形成しています。
バリーレという地名は、方言で「樽」を意味しており、まさにアリアニコ・デル・ヴルトゥレ地域の中心にある町にふさわしい名前です。
この町は14世紀にギリシャ・アルバニア系の人々によって築かれ、2つの凝灰岩の丘の上に広がっています。
町の特色として特筆すべきは、約500年前に掘られた洞窟型のワインセラーであり、現在でも地元の人々がこの場所でアリアニコを醸造・熟成させ、数か月から数年にわたって保存しています。
色とりどりの扉を持つこれらのセラーが、バリーレの景観に独特の個性と風格を与えています。
さらに、バリーレは豊かなフォークロア文化も誇っており、中でも聖金曜日に行われる「ヴィア・クルーチス(十字架の道行)」の行列は非常に印象的で、町の路地を練り歩くその姿は、州外からも多くの観光客を惹きつけています。
そして夏の8月には「Cantinando Wine & Art」というイベントが開催され、音楽・絵画・映画・彫刻といった様々な芸術が、地元の食文化と融合します。
これは、地元産品とアリアニコを称える祝祭であり、この地域の魅力を存分に味わえる絶好の機会です。
このワインは
ステンレスタンクで1年以上かけてアルコール発酵とマロラクティック発酵、そして熟成を行い、その後2ヶ月間瓶内熟成されます。
テイスティング
淡く輝くペールイエローが目に飛び込みます。
香りは非常に芳醇で立ち上がりが早く、まず白い花々の華やかなフローラルノートが広がります。
そこに、フレッシュなレモンの果皮や搾りたての果汁を思わせるシトラスの爽やかさ、ほんのりとした蜂蜜の柔らかい甘さが重なり、繊細ながらも存在感のあるアロマを形成しています。
時間の経過とともに、まろやかな紅茶やアプリコットのような熟した果実の香りが顔を出し、全体に優美で落ち着きのある印象を与えます。
口に含むと、その第一印象は極めて上品。口当たりは柔らかく、果実の自然な甘みと心地よい酸味が絶妙なバランスで広がります。
リンゴのような優しい果実味と、シロップ漬けにしたグレープフルーツのような奥行きのある風味が層を成し、後半には紅茶を思わせるまろやかなニュアンスがフィニッシュを上品に彩ります。
酸味はきりりとしながらもとげとげしさは一切なく、爽快感とともにワイン全体を美しく引き締めています。
アプリコットやハーブの穏やかな余韻が長く続き、飲み手を飽きさせません。