パーカーポイント98点と高得点ですが、2004年当時はその点数付けに揉めに揉めたワイン。
個人の点数付けなんて主観なので気にしなければいいのに…と思いつつもパーカー位有名になると価格付けにも影響するので論争になるのも仕方がないのでしょう。
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ワインデータ
ワイン名:Ch. Pavie
生産地:France > Bordeaux > Saint Émilion
生産者:Ch. Pavie (シャトー・パヴィ)
品種:Merlot (メルロ), Cabernet Franc (カベルネ・フラン), Cabernet Sauvignon (カベルネ・ソーヴィニヨン)
スタイル:Red Wine
ワイナリー
サンテミリオンの他のブドウ園、シャトー・オーゾンヌなどと同様に、パヴィーのブドウ園はローマ時代にまでさかのぼります。
そこに立っていた桃の果樹園(「パビー」)にちなんで名付けられました。
近代的なシャトーは、19世紀後半にフェルディナンド・ブーファードによっていくつかの一族から区画を購入することによって組み立てられました。
区画は依然として個別に管理されており、ピガッセ家から購入した9haは、シャトー・パヴィ・デ・セッセとは別の登録表記を保持していました。
しかし、ブーファードはフィロキセラに苦しみ、第一次世界大戦の終わりにアルバート・ポートに売却し、アルバート・ポートは1943年にアレクサンドル・ヴァレットに売却しました。
孫のジャン・ポール・ヴァレットは1998年にジェラール・ペルスに3,100万ドル(当時37億円)で売却しました。
ペルスはパリの億万長者で元サイクリストであり、ワイン事業への参入に資金を提供するために2つのスーパーマーケット・チェーンを売却しました。
1993年にシャトー・モンブスケ、1997年にシャトー・パヴィ・ドゥセス、1998年にパヴィを購入しました。
古い設備のほとんどを取り除いて、ブドウ園に新しい温度制御された木製発酵槽、新しいセラー、新しい灌漑システムを構築しました。
当時物議を醸しているワイン・コンサルタントのミッシェル・ロランを連れてきました。
彼は厳しい剪定と緑の収穫で収穫量が55hL/haから30hlL/haに減らし、ワインのマロラクティック発酵を奨励しました。
その結果、ワインははるかに濃縮され、濃厚になりました。
2012年パヴィは第一特別級Aに昇格し、サンテミリオンの4つの作り手の1つになりました。
このワインは
2003年のパヴィのヴィンテージは、「ワインのパーカー化」についての議論の火付け役でした。
この干ばつの年は、常に濃縮されたアルコール・ワインのスタイルを蔓延させていました。
ジャン・シス・ロビンソンはこうレビューしました:「食欲をそそる熟れすぎたアロマ。ポートワインの様な甘さがもてはやされているのは何故だろう?ポートはフランスのサンテミリオンではなくポルトガルのドウロが最高品質ではないのか。食欲をそそる青々とした香りを持つ赤いボルドーよりも、後期収穫のジンファンデルを彷彿とさせるばかげたワインである2004/12/20」
それでも、ワインはアメリカの評論家であるロバート・パーカーが高得点を付けたスタイルだったので、売れ行きには問題がありませんでした。
パーカーは、ロビンソンがテイスティング・ノートに嘘をついていると非難しました。
メディアの報道は、2人の批評家の間の「言葉の戦争」を頻繁に報道しました。
過激な報道の見出しとは対照的に、ロビンソンとパーカーは現在仲の良い関係を保っている。
テイスティング
濃いルビー色。
インクの香り。
果実の甘みが凄い。
成程、若い頃はポートワインと表現されてもおかしくないワインと言える。
それも17年経った今では果実味は残りつつも青い香りは鎮静化されている。
果実味が凄いので後10年後でも楽しめそうな面白いワイン。
エレガントさよりもパワフルさを感じる。
飲み比べたムートン1982と人気を二分した魅惑のワインと言える。
後半雑味を感じるとはいえ個人的には脳筋なこちらの方が好き。
飲んだ日:2020-12-19
飲んだ場所:ピアット・デル・ベオーネ
価格:50,000円
インポーター:エノテカ