飲んだワイン ゲブリューダー・シュテッフェン/シュペートブルグンダー トロッケン2022 7点
初めて飲んだ作り手。
ドライで飲みやすいドイツ赤。

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ワインデータ
ワイン名:ST28 Spätburgunder trocken
生産地:Germany > Baden
生産者:Weinhaus Gebrüder Steffen (ゲブリューダー・シュテッフェン)
品種:Spätburgunder (シュペートブルグンダー)
スタイル:Red Wine

ワイナリー
過去
今日のワインハウス・シュテッフェンの基盤が築かれたのは1794年のことです。
ピースポルト出身のペーター・シュテッフェンが中心となり、初めて文書にその名が記されたのが始まりでした。
およそ125年後、彼の子孫であるヨハンとペーターの兄弟がワイン生産を本格的に拡大し、現在の「ヴァインハウス・ゲブルーダー・シュテッフェン(シュテッフェン兄弟ワインハウス)」の名が誕生しました。
当時はまだ葡萄の栽培と農業を中心とした生産者でしたが、年月を経るごとにワインハウスとしての方向へと舵を切っていきました。
1930年には「1929年産トリッテンハイマー」として初めての瓶詰めワインを世に送り出しました。
当時、1,000リットルを瓶詰めするというのは非常に大胆な挑戦でしたが、兄弟はそれを短期間で見事に売り切ることに成功しました。
こうして事業は大きな発展の道を歩み始めたのです。
現在
現在は、ハンス・シュテッフェン、その息子ローマン、義理の兄弟マティアス・ドッケンドルフの3人が中心となり、二世代目・三世代目としてワインハウスを運営しています。
もちろん、家族全員の支えがあり、長年にわたって共に歩んできた献身的なスタッフの協力も欠かせません。
役割分担は比較的明確ですが、私たちは「手と手を取り合って働く」現代的な家族経営のワイナリーであると考えています。
未来
1794年にまで遡る伝統ある家系を背景に持つ私たちにとって、「持続すること」が最も大切な原動力です。
先代が築いた基盤がワインハウスを安定したものとし、私たちはその基本理念をこれからの時代に受け継いでいきます。
その際、常に重視しているのは、ワインの高い品質基準と持続可能な栽培の理念です。
ダイナミックなワインハウスとして時代の動きを敏感に感じ取りながら、世界中のワイン愛好家へとワインを届けることを楽しんでいます。
そして私たちが営むのは今この瞬間のためだけではなく、次の世代のためでもあります。
そのため、自社の太陽光発電設備を利用するなど、できる限り持続可能な方法でワイン造りに取り組んでいます。
故郷
私たちの故郷はトリッテンハイム。モーゼル川に抱かれ、ブドウ畑に囲まれた「舌のような土地」に位置しています。
どの方向を見ても素晴らしいパノラマが広がり、私たちの地域への深い愛着を「根ざしている」「ずっとここにいる」と表現できます。
しかし同時に、私たちは視野を広く持ち、世界約20カ国でワインを楽しまれていることにも喜びを感じています。
私たちのワインは、数世紀にわたって形成されたスレート土壌を持つモーゼル川沿いの急斜面で育ちます。
深く根を張るブドウが水や栄養を求めて奮闘するように、私たちもまた全力を尽くしてきました。
その結果として、多くの手作業と労力が必要ですが、まさにその努力こそがモーゼルワインに唯一無二の個性を与えています。
コレクション
私たちのワインスタイルの大切な要素は、フルーティーさとミネラル感をしっかり表現しながらも重さを感じさせないことです。
甘みと酸味の絶妙なコントラストはモーゼル特有の魅力であり、特にリースリングはこの地に理想的に適した品種です。
ドイツ最古のワイン産地で栽培面積の60%以上を占めるリースリングは、世界中で「モーゼル」の名を高める原動力となっています。
すべてのワインは明確な果実味と自然なミネラル感をグラスに映し出します。
私たちは伝統的な製法を尊重しつつも、最新技術を取り入れた現代的な解釈を行っています。
そして最も大切にしているのは、「そのワインがどこで生まれたのか」がはっきりと感じられることなのです。

このワインは
典型的なバーデン産の辛口ピノ・ノワール。
香りには完熟した黒系果実が豊かに広がり、タンニンはよく溶け込み、全体に調和しています。
口に含むと果実味が力強く表れ、心地よい酸の構造がワインに生き生きとした表情を与えます。
余韻は長く続き、品種ならではの新たなニュアンスが次々と現れます。
おすすめの料理
ジビエや煮込み料理に好相性。
また、軽いローストやマイルドなチーズとも良く合います。
品種:シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)
味わい:辛口
アルコール度数:13%
残糖:6 g/L
酸度:5.5 g/L
アレルゲン:亜硫酸塩を含む

テイスティング
外観は、やや明るいガーネットから淡いルビーを基調としています。
香りに鼻を近づけると、まず熟した苺やラズベリーといった赤系果実が柔らかく広がり、そこにブラックベリーやドライラズベリーの深みが加わります。
さらにバラやスミレの華やかなフローラルな要素が顔を覗かせ、甘草やゼラニウムのスパイスが香りに立体感をもたらします。
香りは若々しさを感じさせながらも、奥行きがあり、次々と新たな表情を見せてくれます。
口に含むと、まず赤系果実の柔らかな酸と自然な甘みが広がり、チャーミングで親しみやすい印象を与えます。
酸味はしっかりとしつつも力強すぎることなく、果実味と調和してワイン全体を引き締めています。
タンニンは驚くほどなめらかで上品、口中を優しく包み込みます。
紅茶を思わせる軽やかな渋みが余韻に繋がり、スッとドライに切れるフィニッシュが洗練された印象を残します。
余韻は中程度からやや長く、果実と酸の美しい調和が持続し、飲み終えた後も心地よい満足感が続きます。
飲んだ日:2025-09-05
飲んだ場所:switch
価格:2,100円
インポーター:アズマコーポレーション