日本ワインマニアがみんな大好きなワイナリーが秋に収穫して4月前後に抽選販売しているワインの一つ。
4品種が混ざっていて、中々面白い。
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ワインデータ
ワイン名:Autumn Colors Rouge
生産地:Japan > Nagano
生産者:Kido Winery (城戸ワイナリー)
品種: Merlot (メルロ), Muscat Bailey A (マスカット・ベーリーA), Cabernet Sauvignon (カベルネ・ソーヴィニヨン), Pinot Noir (ピノ・ノワール)
スタイル:Red Wine
ワイナリー
Kidoワイナリー代表の城戸亜紀人は、「山梨大学大学院 総合研究部附属 ワイン科学研究センター」で学び、卒業後、塩尻市内のワイン会社に就職した。
そのワイン会社で8年間勤めたが、自身の夢でもあった自分のワインを造りたい、との思いから勤めている会社を退職、独立してワイン造りをする決心をした。
父の城戸比佐志の500坪の葡萄農園で、葡萄農家だった妻の由紀子の協力を得て、3人の家族経営のワイン造りを行うため独立した。
亜紀人のワイン造りにおけるコンセプトは「自分が造りたいものを造る」ことである。
2003年秋、葡萄農園の最後の収穫を行った。
2004年3月1日、収穫を終えた農園でワイナリーの建設工事に着手した。
建物の完成は同年6月、それから、醸造機器を搬入し、同年11月3日、広さ70坪のワイナリーが完成した。
家族3人で葡萄を栽培し、ワインを醸造することになった。
葡萄の名産地である桔梗ヶ原に新たなワイナリーがオープンした。
酒類製造免許申請から各種の申請書類の手続き、ワイナリーの建設、醸造機器の手配と、ほぼ一人で行った。
KIdoワイナリーの特徴は、桔梗ヶ原は葡萄の棚栽培が盛んな地域だが、自社の葡萄農園ではメルローとシャルドネを垣根栽培で行っていることである。
棚栽培であれば一本の樹から150~300房の葡萄を実らせることができるが、垣根栽培では一本の樹から10~30房しか実らせることができない。
城戸亜紀人が垣根栽培に拘るのは、「一房に土中の成分を集中させること、より土地の個性を宿らせること」、葡萄から表情豊かなワインができると確信しているからである。
Kidoワイナリーでは、新たにヨーロッパ品種のピノ・ノワール、ピノ・グリ、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培を行っている。
塩尻地区で栽培が盛んな、アメリカ系品種のラブルスカ種も栽培している。
また、コンコード赤品種やナイアガラ白品種など、香り高い葡萄香にフレッシュな爽やかさを持たせたワイン造りを実践している。
このワインは
今回の「オータムカラーズ ルージュ2023」はメルロー 64%、マスカットベーリーA 26%、ピノノワール 6%、カベルネソーヴィニヨン 4%にてブレンドしてあります。
2023年の8~9月は記録的な猛暑かつ雨が非常に少ない天候で、ブドウの糖度はとても高い状態でした。
しかし高温の影響により着色が良くないブドウが一部見られましたが、選別を徹底して行うことで十分な色調を持った赤ワインに仕上がりました。
香りは赤い果実を想わせるベリー系のアロマと程よい樽香が調和しています。
じわじわと感じる旨味のある酸と柔らかい渋味を持つ、バランスの良い味わいです。
今回のワインは例年のオータムカラーズ ルージュより少し高級感を感じるしっかりとした味わいのスタイルになっています。
テイスティング
若々しいルビー色で、わずかに赤みがかった輝きが特徴。
香りは非常に豊かで、抜栓直後から若々しいアロマが広がります。
やや自然派な梅紫蘇の香りが漂うのが少し心配でしたが、杞憂でした。
ブルーベリーや赤系ベリーの香りが前面に出ております。
さらに、アジアンスパイスやハーブの香りが奥行きを与え、マスカットベーリーA由来だと思われるキャンディー香も感じられます。
この複雑で多層的な香りは、ワインの魅力を一層引き立てます。
味わいにおいては、アタックが非常に柔らかく、口に含んだ瞬間から豊かな果実味が広がります。
黒系のベリーの味わいが際立ち、爽やかな酸味がバランスを取っています。
タンニンは滑らかで、全体的なバランスが非常に良く、まだ若さが感じられるものの、すでにその完成度の高さが伺えます。
飲んだ日:2024-06-05
飲んだ場所:ピザバーナポリ
価格:2,970円