最近よく見るようになってきた富士桜高原麦酒玉村本店のコラボビール。

限定4,803本とロマネ・コンティよりも少ない生産本数
限定生産なので今この時しか飲めませんので、見かけたら即買いをお勧めします。

玉村本店/OKITE YABURI India Pale Weizen

ビールデータ

ビール名:OKITE YABURI INDIA PALE WEIZEN(AGAINST THE RULE IPW)
生産地:日本
生産者:TAMAMURA HONTEN Co.&FUJI KANKO KAIHATSU Co.
アルコール:5.5%
初期比重:
IBU(苦さ 平均15~20):23
モルト:小麦麦芽、オーツ麦
ホップ:Sabro(HBC438)、モザイク
タイプ:インディアン・ペール・ヴァイツェン
価格:550円
インポーター:

ブリュワリー

清酒『縁喜』の酒蔵は、北信州は志賀高原の麓にございます。
初代喜惣治が、この地に創業したのが文化ニ年(1805年)、屋号の玉村は、初代が酒造りの修行をした上州玉村(現在の群馬県佐波郡玉村町)にちなんだものです。
山紫水明なこの地の清冽な水、清澄な空気、寒冷な気温の中で醸し出された酒は、約210年余の長きに亘り、多くの方々に愛され、育てていただいてまいりました。

今でこそ、スキーヤーのメッカとして全国に有名な志賀高原も、その昔は松代藩に属した未開の地であり、御用係として奥山林の調査を命ぜられた佐久間象山が、「星の井(当時の銘柄名)」の酒九樽を、氏神様(天川神社)に献上して無事を祈った程でした。
その後、旧草津街道として旅人の往来も増え湯治場(湯田中・渋温泉郷)のお酒としても親しまれて参りました。
明治40年には、明治天皇御用品として宮内省お買い上げを賜り、その後大正天皇御大典を機に、銘柄を「星の井」から当主喜惣治の名にちなんで「縁喜」に改めました。
また、当家では、新嘗祭の献上米を大正14年に御共進した実績があり、現在はその水田で収穫された美山錦が酒造りに使用されています。
これからも、均質化のすすむ地方の、万人受けする酒ではなく、個性ある田舎の、個性ある酒を、丹念に適正規模つくり、目の届く範囲で、責任をもってお届けしたいと思います。
小さくても、味は全国トップの水準を目指し、この酒を飲むためにもここに来たいと思っていただける酒をつくることによって、地域の魅力向上に貢献して参りたいと思います。

このビールは

富士桜高原麦酒20周年記念のコラボビールは、OKITE YABURI / India Pale Weizen !
日本を代表する伝統的ジャーマンスタイルのつくり手、富士桜高原麦酒さん。
その20周年を記念して、富士桜さん初めてのコラボ相手として、あの箕面ビールさんとともに、うちを選んでくれたのは、ものすごく光栄で、その分、すごく緊張しました。
富士桜さんといえば、ラオホもピルスもみんな美味いのですが、やっぱりヴァイツェンは強烈。
コラボの話をいただいてから、いろいろ考えたのですが、やっぱりヴァイツェンでいきたかった。
ストイックにドイツスタイルにこだわる富士桜さん。
もちろん、麦芽とホップと酵母だけしかつかわないという「ビール純粋令」を20年間守ってきているわけです。
そんな富士桜さんの、伝統の技術はそのままに、純粋令の枠を超えた 不純なヴァイツェンを提案して、実現したのがこのビール。

ちょと技術的ですが、仕込み時の細かな温度ステップなはもちろん、デコクション、クラウゼニングといった技法まで、かなり忠実に再現して、富士桜流を守ります。
でも、たぶん純粋令では認められてないだろうオーツ麦を使用。
そして、なによりホップは、完全に志賀高原流。
なんと、つかったホップの量は、普段の富士桜さんのおよそ20倍!
超正統派富士桜流ヴァイツェンを、志賀高原流に台無し(!?)にしたのがこのビール。

だから、OKITE YABURI (掟破り)という名前になりました。
5.5%、IBUは(一応)23。

玉村本店/OKITE YABURI India Pale Weizen

たぶん、富士桜高原麦酒の昔からのファンの多くに、「苦い!」って、怒られるんだろうなあ。
志賀高原ビールにとっては、はじめてのヴァイツェンであり、クラウゼニング(=醗酵の途中で、麦汁を足すこと)をはじめ、デコクションや細かな温度のステップ、発酵の温度管理やガスのつけ方などなど、富士桜さんの伝統的なドイツ流のつくりかたには、新たに学び体験したことが本当にいっぱいありました。

富士桜さんとしても、オーツ麦をつかうこと、こんなにたくさんのホップをつかうこと、ペレットじゃないホールホップをつかうこと、タンクにドライホップをすることなどなどがはじめて。
それに加えて、お互いにとってはじめての体験として、 日本に上陸したてで、最近 “Sabro” っていう名前がついたばかりの新ホップ HBC 438 をモザイクに加えて大量に使用。

おまけに、ニューイングランドスタイルIPA と同じホップの使い方を、伝統的なヴァイツェンづくりの手法に加えてやってみました。
結果は、飲んでいただくのが一番ではあるのですが、通常のヴァイツェンよりも、さらにかなり濁ってます。
大量の小麦麦芽に加えて、オーツの影響もあって、5.5%の度数以上のマウスフィールはあるのですが、飲み口はかなりドライで、結構たくさん飲めちゃいそう。
フルーティーな香りが強烈なのですが、このニューイングランドスタイルのIPAの典型的な柑橘の感じとはだいぶ違います。
正直、大量のホップで、本当にヴァイツェンを台無しにしちゃうのではないかと心配だったのですが、結果としては、富士桜さんのヴァイツェンらしい、バナナのようなフレーバーは健在。
ホッとしてます。

そこにさらに、ライムのような柑橘感に、ストーンフルーツ的なトロピカルな香りが加わって複雑な感じ。
バナナベースのミックスジュースかスムージーか。
甘くはないけどね。
他にはない、すごく面白いものになったと思ってます。
どうぞよろしくお願いします。

玉村本店/OKITE YABURI India Pale Weizen

テイスティング

白く濁ったキツネ色。
やや生臭いようなフレッシュなホップとフルーティな香り。
ファーストアタックはヴァイツェンのような丸みを感じるが苦味がしっかりあり、コクもある。
大好きなヴァイツェンとIPAを一本で味わえる、これは美味しいビールです。

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