飲んだワイン クリスチャン・ビネール/ボンビッシュ・ブル リズリン2022 6点

最終更新日

あまり自分ではオーダーしない自然派。

ラベルもワインも見た目通りの香りと味わい。
開けたてだと還元香が物凄い。

ワインデータ

ワイン名:Bomb-isch! Bulles Rizlin
生産地:France > Alsace
生産者:Audrey et Christian Binner (Dom. Chrsitian Binner) (オードリ・エ・クリスチャン・ビネール (ドメーヌ・クリスチャン・ビネール))
品種:Riesling (リースリング)
スタイル:White Wine

ワイナリー

ドメーヌ・クリスチャン・ビネール
農夫であり、職人であり、そしてアーティスト。
1770年からアルザス地方アマルシュヴィールの地で家族による物語を紡ぎ続けるドメーヌ・クリスチャン・ビネールは、現在11ヘクタールの畑を所有し、ビオディナミ農法による健全で生命力あるブドウ栽培に取り組んでいます。

多様性こそがレジリエンス(回復力)の源
ドメーヌでは、気候や経済の変化に対する「多様性=強さ」を信条としています。
ブドウ栽培だけでなく、搾りかすを活かしてブドウ種子油やヴェルジュ(未熟ブドウ果汁)、ベアトリスが手がけるビネガー(酢)を製造。
「Mëralla(メララ)」というブランドでは、レンタル果樹園や家族の果樹から生まれるノンアルコールジュースやフルーツのオードヴィも展開しています。
残ったマール(搾りかす)は堆肥化し、ブドウ種の粕は暖房の燃料として再利用。
まさに循環する自然のリズムとともに生きるワイナリーです。

時間を取り戻すという哲学
現代社会がスピードを求める中、クリスチャンは「時間に価値を取り戻す」ことを選びました。
可能な限り馬による耕作を行い、40メートルにおよぶ石垣を再建して古の技術を復活。
すべてのヴィンテージを、ワインが安定し真の個性を見せるまでセラーで熟成させます。

大地とともに生きる
クリスチャンの父ジョゼフは1960年代の化学肥料や農薬の登場当初からそれを拒み、以来ドメーヌでは一度も農薬が使われていません。
2000年の就任以来、クリスチャンはホメオパシー(同種療法)・月のリズム・パーマカルチャーを取り入れ、生態系の多様性を高めることに注力してきました。
2021年からは国立公園「ヴォージュ山地自然公園」との協働で300本以上の木を植樹。
木は水を蓄え、日差しや風からブドウを守り、生命の循環を育む存在です。

単一栽培(モノカルチャー)を野生に還す
自然界では、土が機械的に掘り返されたり裸になることはありません。
ビネールは「土をなるべく動かさずに生命を育てる」方法を模索し、微生物やバクテリアの働きを促すために、ビオディナミ調剤、ハーブティー、堆肥、乳酸発酵液、ホメオパシーなどを駆使しています。
自然の力を活かしながらも、経済的持続性を保つバランスを大切にしています。

脱炭素への挑戦
2025年、ビネールはさらなる脱炭素化を決意。
畑の80%を馬による耕作に切り替え、残る部分も軽量トラクターを使用。
軽量ボトルとクラウンキャップを採用し、輸出には帆船輸送を取り入れるなど、徹底した環境配慮を実践しています。

ワイン・ヴィヴァン=生きたワイン
「生きたワイン」とは、ブドウ栽培から瓶詰めに至るまでの自然との対話の結晶。
ブドウは完熟を待って収穫され、醸造中にいかなる添加物も使用しません。
ワインの“エネルギー”を妨げず、光と時間の交流を尊重して熟成を見守ります。
結果として生まれるのは、心を動かし、体に優しく、消化に良い、まさに「生命そのもの」のワイン。
無添加で自然由来の乳酸菌を含み、プロバイオティクス的なワインともいえます。

誠実なる自然への探求
「言葉と行動を一致させる」──それがビネールの信念です。
ワインは生きた有機体であり、さまざまな細菌が関与します。
硫黄を添加すれば安定しますが、その分味わいとエネルギーが損なわれます。
25年にわたる無添加醸造の経験を経て、もし困難な年にわずか1gのSO₂が必要な場合でも、隠さず明示するのが彼の誠実さ。
2021年以降、完全無添加のワインには「RIEN AJOUTÉ, RIEN ENLEVÉ(RARE)=何も加えず、何も引かない」という表示を導入しています。
彼はまた、フランス全国レベルでの「Vin Méthode Nature(自然醸造ワイン)」認証の立ち上げにも尽力しています。

バイオクライマティック・セラー
2012年に建設されたこのセラーは、彼の人生とワイン造りの転機となりました。
自然エネルギーの循環と調和を目的とした設計で、地元の砂岩や無垢材を使用し、黄金比や地磁気バランスを意識した構造。
約2,000トンのヴォージュ砂岩、340㎥の木材(うち118本は樹齢100年以上のダグラスファー)を使用して建てられています。
この空間が、酵母たちに安らぎを与え、テロワールの魔法を導き出す聖堂となっています。

人と人とのつながり
ビネールはアルザスの自然派ワイン運動を牽引する存在であり、2005年のAVN設立、2006年のサロン・デ・ヴァン・リーブル、2017年のサマーフェスト、Vin Méthode Nature認証などにも関わってきました。
妹のベアトリスは事務・営業を担当し、父が彼女のために造ったキュヴェ「ベアトリス」は今も伝統として継承。
彼女はブドウ品種ごとのビネガーづくりにも取り組んでいます。
パートナーのミシェルはアグロフォレストリー(森林農法)とパーマカルチャーを推進し、「Mëralla」ブランドでブドウ種子油や山の古樹から採れるリンゴジュースを製造。
彼女自身も馬耕チームの一員です。
家族・親族・若いチームメンバー、そして各国からのWWOOF参加者まで、皆がこのワイナリーの一部であり、“人間の冒険”としてのドメーヌを形づくっています。

世界に旅するワイン
ビネールのワインは、日本、アメリカ、カナダ、イギリス、デンマーク、オランダ、ドイツ、イタリア、ブラジル、香港、シンガポールなど、世界各国のインポーターやレストランで愛されています。

このワインは

アペラシオン:ヴァン・ド・フランス
品種:リースリング
土壌:歴史的にドメーヌでビオディナミ栽培が行われてきた、重く冷涼な黄土土壌の古樹と、軽やかで芳醇な花崗岩質土壌の若木(2020年から有機栽培へ転換中)のブドウをブレンド。
栽培:ビオディナミ農法
認証:ヴァン・メトード・ナチュール
収穫:手摘み収穫、選果あり
醸造:ドメーヌの石と木で造られたバイオクライマティック・セラー(自然調和型醸造所)にて、百年樽の大樽(フードル)で発酵・熟成。2023年の収穫時期に、自家培養の天然ルヴァン(酵母スターター)を使って瓶内二次発酵を行い、ブドウ由来の天然糖分による自然な微発泡が生まれました。無濾過・澱引きなし・ノンデゴルジュマン。開栓時には酵母による自然なオリが見られることがあります。
アルコール度数:13%
提供温度:8℃前後がおすすめ
熟成ポテンシャル:約5年

テイスティング

外観は、白くやや濁りのある淡いオレンジカラー。
香りは非常に表情豊かで、ビワやアプリコット、黄桃といった熟した果実の甘やかな香りが広がり、そこにユーカリやミントのような爽やかなハーバルノートが重なります。
さらに、南国のトロピカルフルーツや蜂蜜を思わせるニュアンスが奥行きを与え、時間とともにリンゴジャムやネクターのようなふくよかな香りが立ち上ります。
味わいは、口に含んだ瞬間から優しい微発泡が舌の上で繊細に弾け、心地よい刺激を与えます。
果実味はまろやかで、フレッシュな酸と軽やかなミネラルが全体を引き締めます。
余韻にかけてドライで清々しい印象へと変化。

ザ自然派といった感じ。

飲んだ日:2025-10-11
飲んだ場所:CADO
価格:3,850円(公式HPで12ユーロ)
インポーター:ディオニー

wineninja

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