飲んだワイン 蒼龍葡萄酒株式会社/キュリオス タイプオレンジ 甲州醸し樽熟成2022 6点

山梨県民御用達のワイナリー。
オレンジ感がしっかりでグッとは来なかった…
|
ワインデータ
ワイン名:Curious type OR
生産地:Japan > Yamanashi
生産者:蒼龍葡萄酒株式会社
品種:Koshu (甲州)
スタイル:White Wine
ワイナリー
社名の「蒼龍」は、中国の故事にある「東西南北の守護神のうち、東を守る神様」の名前に由来します。
その名の通り、蒼龍葡萄酒は甲府盆地の東部に位置する甲州・勝沼の地で、最も伝統のあるワイナリーの一つとして、甲州ワインの正統を守りつづけています。
現社長である鈴木卓偉の次男である大三(ヒロミ)は1975年に勝沼で生まれ育ちました。
地元の高校を卒業後、札幌学院大学進学のため北海道へ。
卒業後しばらく北海道に留まって仕事をしておりましたが、ワイナリーを継ぐ決心を固め、2004年に蒼龍葡萄酒に入社。
入社当時は様々なギャップを感じながらも、一年一年のワイン造りを大切に思うようになりました。
その後2011年には、山梨大学ワイン科学士※を取得、現在は、醸造部責任者、常務取締役として多忙な中でも、
楽しみながらワイン造りに情熱を注いでおります。
蒼龍のワイン造りは、他のワイナリーでは見られない極めて独特の風景があると思います。
かたや“ジャパンワインチャレンジ”などで受賞するハイクオリティなワインの研究に熱を注ぐ一方で、かたや年間800klという中小ワイナリーでは群を抜く規模のワインを醸造する。
そのため1年を通じてワインを仕込む醸造家の熱心な姿が見られます。
ゆえに、わたしたちには他のどのワイナリーにも負けない経験値を重ねているという誇りがあります。醸造スタッフは代替わりを順調に終え、皆30代以下という若い面々。
百余年の蒼龍の歴史で蓄積された醸造知識と技を継承しながらも、新しい時代の価値観や好みを敏感に読みとるセンスを持ちあわせつつ、ワイン造りに取り組んでいます。
一般的に「ワインの品質は9割がぶどうで決まる」と言われています。しかし白ワインでいえば、醸造技術が品質や味に占める影響度は1割よりも大きく、発酵温度の1度2度の違いやアルコール度数、熟成期間の長さ、あるいはシュールリーのやり方など少しの違いで最終的な味や香りは全く異なってきます。
その中で試行錯誤を重ね、これまでよりも美味しいワインを提供できるように日々研究をつづけています。
このワインは
低温で醸し発酵(果皮と種を果汁に漬け込んで発酵)を行い、果皮由来の色素や香りの成分と種由来のタンニンをゆっくりと抽出しました。
発酵完了後はすぐに樽に移動し、澱の上でワインを育成。ほのかなバニラやトースト香、酵母由来の旨みを見事に引き出しました(樽熟成)。
「オレンジワイン」と言われるスタイルのワインです。
グレープフルーツを想わせる柑橘系主体の香りに、杏子やハチミツなど甘く華やかなニュアンスをまとい滑らかな口当たりへと続きます。
豊かな骨格とほどよいタンニンがバランスよく調和し、納得の余韻をお楽しみいただけます。
勝沼町産甲州ぶどうを使用しております。スティルヴァンキャップ使用。
限定生産
※Curious(キュリアス)とは、「好奇心旺盛な」という意味で、各造り手が持っている、コンセプト、理想を具現化するため、個々の経験、知識を集約し醸造したワインです。
テイスティング
美しく淡いロゼの色合いを持ち、光にかざすと繊細なオレンジがかった輝きが見えます。
香りは優雅で、オレンジピールやアプリコットの甘やかな果実のニュアンスが広がります。
さらに、ほのかに梅のような和のテイストが加わり、複雑で奥深いアロマが楽しめます。
樽由来のバニラの香りが柔らかさを添え、全体にまろやかで包み込むような印象を与えています。
また、さくらんぼのような赤系果実のアクセントも感じられ、繊細でありながらも表情豊かな香りが特徴的です。
口に含むと、円みのある口当たりが心地よく広がります。アプリコットや梅のふくよかな果実味が前面に現れ、そこに爽やかな酸がバランスよく調和しています。
醸造の過程で引き出された味わいには奥行きがあり、タンニンも穏やかでスムーズ。
飲み応えがしっかりとありながらも、洗練されたフィニッシュが長く続きます。
やや辛口ながら、果実の豊かな風味と相まって、まろやかで飲みやすい仕上がりとなっています。
飲んだ日:2024-11-01
飲んだ場所:オアシス
価格:2,211円