飲んだワイン コヘヴィンヤード/アカ2023 6点

2021年から山梨県南アルプス市でスタートしたコヘヴィンヤード(Kohe Vineyard)のブドウを同じ市内のドメーヌ・ヒデで醸造したワイン。
自然派…ですなあ…
情報が全然ないワイン。
|
ワインデータ
ワイン名:aka
生産地:Japan > Yamanashi
生産者:Kohe Vineyard (コヘヴィンヤード)
品種:情報無し
スタイル:Red Wine
ワイナリー
kohevineyard(コヘヴィンヤード)は2021年からスタートした山梨県南アルプス市にあるぶどう園です。
圃場はの大きさは生食用ぶどう20a、醸造用ぶどう60a。醸造用ぶどうを植えているぶどう園としてはまだ1haにも満たない小さなぶどう園ですが、無理の無いようやっていければと思っています。
ぶどうをワインにする場合、原料のぶどうで8割品質が決まると言われています。私が好きなナチュールはそれ以上にぶどうの品質はもちろん個性が大事だと思っています。だからこそ、より良いものを求め試行錯誤していきたいと思っております。
「農作物としてのワイン」これがkohevineyardのテーマになっています。
すべてにおいておいしいものをつくる際、基本のことが出来ていないとアレンジなんて出来ないと思っています。
その基本ができた上で自分で試行錯誤を繰り返し必要ないものを削っていった先に最高の調和があるんじゃないかなと思っています。
個性のあるぶどう達が無事育つ手助けができれば最高だと思っています。
主要品種は現在シュナンブラン。
他にプティマンサン、ルーサンヌ、ゲヴェルツ、ガメイ、メルロー、カベルネフラン、ピノグリ、MBA、甲州。
生食用でシャインマスカット植えています。
まず、南アルプスでせっかく醸造用ぶどうを造るならこの地域で実績のないヴェニフェラ種を植えてチャレンジしようと思いました。
ワインにすると考えた時、補糖、補酸はまず考えていなくて、早摘みも考えていない。
比較的温暖な南アルプスでぶどうが完熟した時、糖度は上がるけれども酸が残るぶどうじゃないと駄目だと思っていました。
その中で「自分が飲む。」となった時、1番飲みたいと思う品種がシュナンブランでした。
もう1点。南アルプスは昔セミヨンも栽培されていて貴腐ワインが造られていたからです。
シュナンブランもセミヨンと同様に皮の薄いぶどうで、裂果は激しいものの、貴腐のつきやすいぶどうです。
貴腐ワインを造りたいわけではありませんが、様々な条件のぶどうが育つことによってより個性を持ったものが出来ると考えています。
私は畑の中の環境を整えてあげることによって様々な酵母が増えより多様な畑の環境がワインに現れると考えています。
実際1年の内、ある時期から化学合成農薬の殺菌剤を散布するとワインの仕込みの時、培養酵母を添加しないと発酵がダブついてしまうイメージを持っています。
なのでわざわざ化学合成農薬の殺菌剤や殺虫剤、除草剤を撒いてそれを消すのはしないようにしようと思っています。
ただ、農薬はその字の通り薬です。様々な環境で病気が蔓延し、環境が悪化するような状況よりは、農薬を使用して畑やぶどうの健康を優 先することの方が大事だと思っています。
自分は無農薬でつくりたい。
草刈りをしない。
とか自分のエゴだけで環境が悪化してしまうことは避けなければなりません。
その上で出来るだけ自然に環境を整えることが出来るよう日々観察してぶどうが育つ手助けができればと思っています。
ヴァンナチュールと呼ばれるものが私は好きです。
個性があっていつまでも飲んでいたい、料理を引き立たせてくれるのに「味のある水」のような、造り込まれていないけど引き込まれるもの。
それがこのナチュールの真髄だと思っています。
イヴォンメトラの様な艶っぽさなんて出せないかも知れないし、フランソワサンロの様な奥行きは出ないかも知れない。
ジャンクリストフガルニエの様に個々のキュベで意志のある多様性を見せれないかも知れないけれど、優しい口当たりと味わいの中に南アルプスの個性は出せたらなぁと思っています。
このワインは
情報無し
テイスティング
深い赤色が特徴的で、グラスに注ぐとその色合いが優雅さと力強さを同時に感じさせます。
その中にほのかに紫がかったニュアンスが若々しさを感じさせる印象です。
香りは複雑で、最初に還元香がしっかりで、ドメーヌ・ヒデ感があります。
暫くするとレーズンや赤い花の華やかなアロマが広がります。
そこに、黒糖の甘いニュアンスが調和し、紅茶やなめし革のような香りが奥行きを与えています。
さらに、時間とともにタルト・タタンを思わせるキャラメリゼされた林檎の香ばしさが現れ、豊かで奥深い香りの層を楽しむことができます。
口当たりはライトボディながらもしっかりとした存在感を持っています。
ジューシーな酸を感じさせる果実味が口中に広がり、甘さと酸味の絶妙なバランスが調和しています。
ほのかに感じられるスパイシーなアクセントが味わいに奥行きを与え、余韻として長く続くのが印象的です。
タンニンは控えめで滑らか、全体としてすっきりとしたキレの良い辛口の仕上がりです。
飲んだ日:2024-12-01
飲んだ場所:オアシス
価格:不明