飲んだワイン サントリー/フロムファーム塩尻メルロ2018 7点

リリースしてすぐ飲まずに熟成してから飲めたのは幸運だったか。
旨味が出てきて飲みやすくなっている。
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ワインデータ
ワイン名:Suntory From Farm 塩尻メルロ
生産地:Japan > Yamanashi
生産者:Suntory (サントリー)
品種:Merlot (メルロ)
スタイル:Red Wine
ワイナリー
登美の丘ワイナリーの丘を登ると、そこには美しい景色が広がっています。雄大な富士山の姿と目の前に広がる甲府盆地。
その美しい景色から、登って美しい「登美の丘」と呼ばれていたのが、登美の丘ワイナリーの名前の由来です。
この土地でぶどうをつくり続けて100年余り。広大な自家ぶどう畑で、頑なに土からつくり上げ、ひとつひとつ丁寧に育てたぶどうが手摘みされ、ワインに醸され、瓶詰されるまで、一貫したワインづくりを行っています。
「登美の丘ならではの土地の個性を最大限引き出したい」つくり手の努力と情熱が、ここにしかないワインを生み出し続けています。
ワイン用ぶどうは、一般的に雨が少なく、日あたりのよい、一日の寒暖差が激しい気候を好みます。 登美の丘は、富士山や南アルプス・甲斐駒ケ岳、八ヶ岳など、まわりを高い山々に囲まれて、雨雲が来ることが少ないため、山梨でも雨の少ない土地に位置しています。
また、畑が南向き斜面に広がっているため、日あたりにも恵まれて、標高も高いため冷涼で、収穫期の昼夜の気温差が10℃以上になる日も多く、ぶどうの熟度も高まります。
登美の丘は、’ぶどうづくり’にとって理想的とも言える環境に立地しています。
その恵まれた環境の中でも、微妙な日照時間や標高差、地形、土壌など様々な条件を考慮して、最適な場所で最適なぶどう品種を育てるため、ぶどう畑を約50もの区画に分けて管理しています。
また、最近では日本固有のぶどう品種「甲州」の栽培強化にも取り組んでおり、従来の棚仕立てに加え、より凝縮感のあるぶどうを収穫するために垣根仕立ての栽培にも挑戦しています。
良いワインはよいぶどうがつくり、良いぶどうはよい樹がつくる。良い樹を育てるには、土壌を抜きにしては考えられません。
土を知らずして良いワインは望めないのです。
登美の丘は、もともと粘土とシルト(粒状が砂より小さく、粘土より大きい堆積土)と砂が適度に混ざった火山性の水はけのよい土壌。
栽培のつくり手は、さらなるぶどうの品質向上のため、長年にわたり改良を加え、水はけを考慮した排水を考えながら、徹底的に土を知る努力を続けています。
また、場内のぶどう畑では、主に11品種のぶどうを管理・栽培し、登美の丘の気候・風土のなかで、どの畑にどのような品種が適しているか、どう栽培したらいいかを常に考え、愛情を込めてぶどうの世話をしています。
さらに、自然の植物と共生しながらぶどうを栽培する“草生栽培”にも取り組んでいます。
「風土と寄り添いながら、品種を通して、この土地の特徴を表現していく」我々は、そんなワインづくりを目指しています。
主な栽培品種
<赤>カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド、ブラック・クイーン、マスカット・ベーリーA、ビジュノワール
<白>シャルドネ、甲州、リースリング・イタリコ、リースリング・フォルテ
醸造に携わるつくり手は、年によって異なるぶどうの個性を見極め、それぞれに最適な醸造方法を見出します。
約50区画のぶどう畑から、ぶどうの個性を最大限引き出すために、可能な限り別々に醸造をおこないます。
醸造をおこなう際は、酸化を防ぐために、様々な手法で慎重に、かつ丁寧にぶどうを扱います。
そして豊富な経験に基づいたつくり手の、こまやかで愛情あふれる作業によって、1本1本、この土地の特徴を表現した、登美の丘ならではの味わいに仕上がっていくのです。
このワインは
凝縮感があり、華やかな香りとしっかりとした骨格のある味わい。
ブルーベリーやカシスなどの黒系果実、ハーブのような爽やかな香り
樽由来の香ばしさやバニラのような甘さも感じられる優しいニュアンス。
しっかりと骨格のある味わいで、普段の食卓に彩りを添えます。
長野県・塩尻地区で育てた「メルロ」使用。塩尻は標高700mと高く、昼夜の寒暖差や収穫前の冷え込みが強いのが特徴。
また雨量が比較的多いため、病気を防ぐための雨よけの傘をひと房、ひと房にかけて作り上げました。
手間を惜しんで作り上げた「塩尻メルロ」は、ふくよかな果実味と程よい余韻が魅力です。
おすすめの愉しみ方
【飲み方】
栓を開け、少し酸化させることで丸みを帯びた味わいになって美味。
【料理との相性】
・トマト系の料理(パスタやミネストローネなど)、
・ケチャップを使った甘辛い料理(エビチリなど)
・ジビエ料理
・肉系おつまみ(サラミ、ビーフジャーキーなど)
【シーン】
・日常の食卓に。食事のお供として
・食後のくつろぎの時間に、おつまみと共にしっぽりと
つくり手メッセージ
ぶどうは雨にあたると病気になりやすいため、ひと房、ひと房に雨除けの傘をかぶせ、手間暇かけて「塩尻メルロ」を作りました。
丹精込めて作った分、上質な味わいに仕上がっていると思います。
自慢の一本をぜひお楽しみください。
もともと土をいじるのが好きで、農業にも関心がありました。
地元が塩尻だったこともあり、大学では特産のぶどうの分野を専攻。
学ぶほどに興味が湧いてきて、卒業したら「ぶどうづくりを極めよう!」と、2017年にサントリーに入社しました。
現在は、塩尻ワイナリーでぶどうの栽培を担当しています。
基本、朝から晩まで畑にいますよ。
ぶどうづくりで一番気を使うのは冬の剪定作業。
どの枝を切って、どの枝を残すか。剪定の仕方によってその年のぶどうの収穫量や品質が変わってきますから、とても重要な作業です。
ここ1~2年でようやくコツがつかめてきたので、栽培家としてのスタートラインに立てた気がします。
ぶどうの品質は、ワインの味にダイレクトに反映されます。
それを考えると…すごくプレッシャーを感じますが、その分今の仕事にやりがいを感じます。
目標は、ぶどうの持つポテンシャルをもっと引き出せるような栽培家になること。
そのために、これからも塩尻ワイナリーで技術を磨いていきます!
テイスティング
このワインは美しいルビー色を呈し、透明感のある濃い紫のニュアンスが特徴的です。
その澄んだ色合いは、熟した果実の豊かさと上品さを感じさせ、見るだけで深い味わいへの期待を高めてくれます。
香りはブルーベリーやブラックベリーといった完熟したベリー系の果実が主体となり、さらにスミレのような華やかさがアクセントを添えています。
樽の熟成からくる上品なスモーキーさやウッディな香りも感じられ、複雑で奥行きのある香りが広がります。
ほのかなミントの爽やかさも加わり、香りだけでも多彩な層を楽しむことができます。
口に含むと、滑らかなタンニンが感じられ、旨味と丸みのある果実味が穏やかに広がります。
初めは少し個性的なワイルドなタンニンが感じられるものの、時間とともに果実味と甘さが絶妙に調和し、まろやかな飲み口に変わっていきます。
メルロの柔らかさがうまく表現され、しっかりとした酸味と控えめなタンニンのバランスが心地よい印象を与えます。
シンプルでありながらも果実の旨みがしっかりと感じられる一杯。
熟成して飲みやすくなっている。
飲んだ日:2024-11-01
飲んだ場所:オアシス
価格:5,940円