初めて飲んだ作り手。
ピノ・ノワールっぽいと言われるとそうですが、日本ワインらしい感じもします。
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ワインデータ
ワイン名:秋 Pinot Noir 思考迷路
生産地:Japan > Nagano
生産者:いにしえの里葡萄酒
品種:Pinot Noir (ピノ・ノワール)
スタイル:Red Wine
ワイナリー
塩尻市北小野地区に2017年6月30日に設立したワイナリーです。葡萄、ワイン産地として全国的にも有名な長野県塩尻市。
メルシャン、サントリーが世界に羽ばたかせた偉大な地区「桔梗が原」や「岩垂原」、新進気鋭な「洗馬」「柿沢」地区など素晴らしい葡萄が栽培されている塩尻市の中でも最も標高(850m)が高く、最新の地区「北小野」。
標高が高いが故に、芽吹き時期の遅霜や冬の寒さ(-20℃)の厳しさによる凍害などにより、果樹不毛地帯と言われ、葡萄はもちろん果樹栽培が全くされてきませんでした。
しかし近年の温暖化により冬の寒さが和らぎ、葡萄の樹に藁や寒冷紗を巻くなどの保温対策をする事により葡萄栽培が可能になってきました。
寒さに対応が出来ると、この標高の高さは武器になります。
寒暖差が激しい事により葡萄が熟してもワインの品質に重要な酸が残り、シャープで骨格のあるエレガントなワインになります。
いにしぇの里では2020年1月現在
「ピノ・ノワール」
「メルロー」
「カベルネ・フラン」
「シャルドネ」
「ケルナー」
「リースリング」
「ゲヴュルツトラミネール」
「ナイアガラ」
「北小野」地区では計8品種を栽培しています。
その他に、桔梗が原で「信州塩尻コマツファーム」を経営されている果樹栽培家:小松孔明氏の作る
「ナイアガラ」
「マスカット・ベーリーA」
「ブラッククイーン」
2018年塩尻市洗馬にベリービーズワイナリーを立ち上げた川上真潔氏栽培の
「ナイアガラ」
を使わせて頂きながら年間約5,000~6,000本のワインを生産しています。
標高の高さ、寒暖差を生かしたドイツ系の葡萄品種を増やしながら、「北小野」地区に最適な葡萄とワイン醸造を模索中です。
このワインは
前半の天候は優れませんでしたが、後半なんとか持ち直し、10月1日~4日の4日間かけて収穫したピノ・ノワールは良く熟し、内部破裂などからの病果も殆どない綺麗な葡萄を収穫する事が出来ました。
複雑さを引き出すために、2020年は全房発酵を行い、2021年は3割全房、7割除梗にて発酵を行いましたが、梗を入れる事で複雑さや旨味が増す一方、果実味が物足りないと感じ、2022年は100%除梗をし、8日間低温浸漬(6℃)後に、乾燥酵母で発酵させました。
その結果赤みの強い色合いとフランボワーズなど赤系果実の香りに、旨味と柔らかい渋み、余韻の長い辛口赤ワインとなりました。
2020年と飲み比べると、対照的でとても面白いです。
古樽にて1年間熟成。
北小野地区産ピノ・ノワール100%。
鴨肉、鶏肉などの煮込み料理と相性が良いと思います。
生産本数:450本
テイスティング
美しく深いルビー色が輝きます。
この濃厚な色合いは、ワインの凝縮された風味を予感させ、ピノ・ノワール特有の赤みを帯びた輝きが目を引きます。
しっかりとした粘稠度を持つため、グラスの縁にワインがなめらかに残り、ワインの厚みと質感が感じられます。
鼻を近づけると、まずはチェリーやフランボワーズのような赤系果実の豊かな香りが広がります。
このフルーティーなアロマには、完熟したイチゴのニュアンスも感じられ、甘酸っぱいバランスが魅力的です。
また、オークのほのかな香りが後から続き、全体に複雑さをもたらします。
香りの層は複数に渡り、時間が経つごとに新しい発見をさせてくれる、芳醇で奥行きのあるアロマです。
口に含むと、心地よい酸味がまず舌先をくすぐります。
ほどよい酸味が果実の甘みを引き立て、バランスが取れた味わいを作り出します。
鮮やかな赤い果実たちが口中に広がり、甘みと酸味の絶妙な調和が楽しめます。
そして、しっかりとしたタンニンが全体を引き締め、柔らかな渋みが口当たりを優雅に仕上げています。
余韻は非常に長く、ゆっくりと舌に残る旨味が最後まで楽しませてくれます。
飲んだ日:2024-09-03
飲んだ場所:オアシス
買った日:2024-05-24
買った場所:中島酒店
価格:5,100円(公式HPで4,500円)