神奈川県厚木市発なので神奈川近隣では非常に人気の高いサンクトガーレン。
新型コロナウイルス感染が収束するまで製造販売を行い、利益は「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金」に寄付しているビール。
前身のアマビエIPAを購入した時はまさかこんなに長続きするとは…という感じでした。
アマビコという妖怪が、記載された字が汚過ぎて?アマビエとして認識され独立したというのも衝撃的ですが。
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ビールデータ
ビール名:AMABIE IPA KAKUSEIBAN
生産地:日本 神奈川県厚木市
生産者:SANKT GALLEN BREWERY
アルコール:7%
IBU(苦さ 平均15~20):
モルト:
ホップ:Azacca、Ahtanum、Warrior、Citra、Ekuanot、Simcoe、Mosaic
タイプ:IPA
価格:460円
ブリュワリー
岩本社長はサンクトガーレンの設立前、父の経営する飲茶店でビールづくりをしていました。
当時、飲茶店を国内とサンフランシスコで経営しており、向こうで出会ったビールがこの道に入ったきっかけで、日本のビールにはない、華やかな香り、しっかりした味わいに惚れ込んでいったのです。
当時、日本では小規模のビール醸造が認められていなかったので、サンフランシスコでつくり、現地の直営ブルーパブで販売していました。
そして六本木の直営飲茶店にも逆輸入して販売。
それは当時の日本の産業規制の象徴としてTIMEやNEWSWEEKなどのアメリカメディアで取り上げられました。
「岩本のビール造りの夢はかなった。ただしそれは日本ではなく、アメリカで」と皮肉たっぷりに。
それが今度は日本のメディアに飛び火。それをきっかけに1994年、小規模のビール醸造が認められるようになります。
それがいわゆる“地ビール解禁”。
日本の地ビールの歴史の幕開けです。
日本に戻ってきたのは1997年、神奈川県厚木市にビール工場を作り、地ビールブームも追い風となり、最初は順風満帆でした。
しかし、ブームは去り状況は悪くなり国内の飲茶店も行き詰まっている感がありました。
そして2001年、ついにビールづくりができなくなったその年、皮肉にも岩本社長が出品したビール全てが入賞。
悩んだ末2002年に自分の生涯を掛けてビールを造り続けるため、新しい会社『サンクトガーレン』をたった1人で設立。
『サンクトガーレン』として初めてビールをつくれるようになったのが2003年春。
現在は苦いビールが嫌いな人の為にスイーツビールやチョコスタウトなども作り、人気を得ています。
このビールは
2020年4月、新型コロナウイルスの収束を願い
利益を感染症対策に寄付するビール「アマビエIPA」を発売しました。
ビールイベントのため準備していたものを、その中止に伴い用途変更して発売したため”イベント再開までは”と販売を継続。
1年間で寄付額は700万円に達しました。
しかし、1年以上経った今もイベントが再開できる目途は立たず、酒類業界を取り巻く環境は厳しいままです。
そのため、今一度”神頼み”ならぬ”妖怪頼み”をしようと「アマビエIPA 覚醒版」を発売致します。
「アマビエIPA 覚醒版」は「アマビエIPA」と同様、7種類(※)のホップを使用。
今回は通常のペレットホップに加え、ホップのコア部分(ルプリン)を濃縮したクライオホップ(CRYO)・そのコアの部分をさらに濃縮して液状化したインコグニート(Incognito)という3形態のものを駆使。
洋梨・マンゴー・柑橘を思わせるフルーティーなホップ感をぎゅうぎゅうに詰め込んでいます。
※ Ekuanot(Incognito)、Citra(Incognito)、Mosaic(Incognito)、Simcoe(CRYO)、Citra、Olympic、Centennial、Azacca。Citraはペレットとインコグニートの2形態を使用
「アマビエIPA 覚醒版」はぎゅうぎゅうに詰め込んだホップの果実フレーバーに優しく寄りそうように、飲み口はクリーミーで滑らかです。
一方、第一弾のアマビエIPAはキレのある爽快な飲み口が特徴のため、対照的な印象を受けるかもしれません。
テイスティング
アマビエ覚醒版
濁り黄土色。
柑橘系の香り。
にがみしっかりのひさしぶりのヘイジーIPA。
余韻もあり、海外っぽい作り。