2014年春にオープンしたベアード・ブルワリー・ガーデン修善寺という農園型ブルワリーで育てられたカスケードホップを使用して作られたビール。

確かに濡れたホップ感のある味わいのビール。

ビアデータ

ビール名:SHUZENJI 2020 HARVEST WET HOP ALE
生産地:日本 静岡県
生産者:BAIRD BREWING COMPANY
アルコール:5.5%
IBU(苦さ 平均15~20):20~30
モルト:フロアモルテッドピルスナー、ミュニック、カラゴールド
ホップ:修善寺産カスケード、信州早生、チヌーク
タイプ:エール
価格:550円

ブリュワリー

彼らの夢は、1997年に動き始めた。
この年、ブライアンとさゆりベアードは東京での仕事を辞め、ビール醸造を学ぶためアメリカのクラフトビール・ルネッサンスの中心地であるアメリカ北西部へ向かった。
2000年友人や家族の協力を得てベアード・ブルーイング・カンパニーを設立。

ベアード・タップルーム沼津フィッシュマーケット、OPEN
スタッフだけでお客さんのいない店。
タップルームをオープンしてから半年、店は静まりかえり、地元の人にも知られていなかった。
生き残るためには、もっと資金が必要だとわかる。

ベアード・ブルーイング・カンパニーは、醸造免許を取得し、2001年1月、ベアード・タップルーム沼津フィッシュマーケットでベアードビールの販売を開始する。
他のブルワリーのビールと異なり、ベアードビールは無ろ過で2回発酵させている。そのうちの1回は充填後。
自然発泡のビールだから、キンキンに冷やさず一番おいしく味わえる温度で提供している。

“渇いている東京市場”でベアードビールの販売を拡大するために、2003年、醸造所の拡張に取りかかる。
ベアードビール・ブランドのアートワークの夜明けである。
開発したのは、グラフィック・デザイン・アーティスト西田栄子さん。
今も、全てのアートワークがエイコさんの手で情熱的に制作されている。

新しい設備で醸造を開始したのは2006年1月1日。
その日は偶然にも、ベアード・タップルーム沼津フィッシュマーケットでベアードビールがデビューしてから5年目の記念日だった。
振り返ると困難なことの多かった5年だったが、一歩ずつ着実に進歩し続けてきた。
幸運にも、駿河ビール所有だった中古の1000L醸造設備を手に入れることができた。

ベアードビールの最初のコンテナが2008年アメリカへ旅立ち、輸出という冒険旅行が始まる。
その後、輸出先のパートナーと提携し、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、香港などニッチなビール市場を開拓。
輸出先は、年々増え続けている。
5月、ベアード・タップルーム中目黒、OPEN
醸造量も余裕がもてるようになり、またタップルームを経営するノウハウも積み上げてきたので、東京地区でのタップルーム・ビジネスを拡大することを決定する。

2009年8月8月、ベアード・タップルーム原宿、OPEN
日本の居酒屋文化の代表・やきとりとベアードビールが楽しめる店。
和と洋を組み合わせたユニークなコンセプトが人気だ。
横浜馬車道にベアード・タップルーム、OPEN
関東で初めての、本格的アメリカン・スタイルのBBQが楽しめる店として2011年1月、オープン。
大きく赤くペイントされたJ&R製Smoke-Master Ovenがはるばるテキサス州メスキートから届いた。

2013年修善寺の新しい醸造所。
3年もの月日をかけて、沼津とその周辺を探し続け彼らの未来にふさわしい場所をついに見つけることができた。

このビールは

ウェットホップ(フレッシュホップとも呼ばれる)とは、畑から収穫したばかりの何も加工(乾燥など)していない状態のホップのこと。
そのため、収穫されたらすぐに(理想的には数時間以内)使わなければ、水分を多く含んだフレッシュホップは、時間の経過とともに腐り始めてしまう。
ウェットホップはもっとも自然な形のホップ。
ベアードブルワリーガーデン修善寺の敷地内では、3種類のホップを無農薬栽培している:カスケード、信州早生、チヌーク。
これらの3種類のホップを収穫後ほんの数時間以内に煮沸釜に投入し醸造した。ホップの個性は素晴らしくフレッシュでいきいきとフルーティだ。
クラフトビールは、地方や地元で育ち収穫された原材料を豊富に使う時代に突入した。
このクラフトビールの新時代にブルワリーとして活躍できることをとても幸せに思う。

テイスティング

濁りブラウン。
モルトのすっきりとした香り。
濃い麦茶とほうじ茶をブレンドした香り。
濡れたホップの意味がわかる感じのホップ感と甘いモルトの味。
表面張力のない液体を飲んでいる様な染み渡る味わい。

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