飲んだワイン 中央葡萄酒株式会社/グレイス キュヴェ三澤 明野 甲州2019 8点

友人忍者から美味しいと聞いて思わず購入したワイン。
シャルドネと比べると日本ワインっぽさがありますが、香りも味わいも濃くて驚きがある。
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ワインデータ
ワイン名:Grace キュヴェ三澤 明野 甲州
生産地:Japan > Yamanashi
生産者:中央葡萄酒株式会社 (GRACE WINE) (グレイスワイン)
品種:Koshu (甲州)
スタイル:White Wine
ワイナリー
日本には折り目正しく鮮やかに切り替わる四季があります。
日本の風土で培われてきた繊細な味わいの感性と丁寧で堅牢な技は、日本文化の個性のひとつになっています。
グレイスワインは、日本の良さを選び抜いてワインに包み込みたいと願っています。
陽射しや昼夜の寒暖差、排水性、風の流れなどを見定めて畑を選び、自然条件と対話して工夫を重ねてきている栽培。
丁寧な手作業で選果を徹底して行なう収穫。
さらに畑で育まれたブドウの力を、損なわずに引出すことに努める醸造場での仕事。
長い日時の努力を紡いで約一世紀に亘って家業が継がれてきています。
日本のワイン造りは、地域の農業に直結し、日本の手仕事は正直、丁寧、堅実です。
2014年、グレイスの白ワイン甲州は世界への扉を開きました。
グレイスは、日本の良さを表現するワイン造りをさらに進め、人々に悦びと癒しを運び続けていきたいと思います。
1923年 初代 三澤長太郎が勝沼町で創業
「長太郎印葡萄酒」発売
1953年 三代目 三澤一雄が中央葡萄酒株式会社を設立。
在の土台を築くワインブランド「GRACE」が誕生
1961年 作家・山本周五郎氏の随筆集『暗がりの弁当』で当社製品の一つを国内で見出した逸品と紹介
(現在のフォーティファイドワイン「周五郎のヴァン」)
1962年 フランス海軍への納入開始
1980年 本格的エージングセラー(200坪)の完成
1983年 国内初の原産地認証ワイン(勝沼町原産地認証ワイン) 第1号ワインを醸造
1987年 勝沼町内の若手醸造家12社からなる勝沼ワイナリーズクラブを結成
1989年 四代目 三澤茂計が社長に就任
良い食品づくりの会入会
1992年 甲州種 垣根栽培の試験を開始
1996年 勝沼町鳥居平地区に自社管理農園の開園
1998年 国内初のワインコンペティション「ジャパン インターナショナル ワインチャレンジ」が開催
「甲州・樽貯蔵 1997」が最優秀国産白ワイントロフィーを受賞
2000年 英国「フィナンシャル・タイムズ」紙に、日本のオリジナリティを持つワインとして「グレイス甲州」が紹介される
ワインのバイブルと言われる「ワールド・アトラス・オブ・ワイン」(第5版)に「グレイス甲州」が日本を代表するワインとして紹介される
2002年 山梨県 明野に自社管理の三澤農場(旧:グレイス明野農場)を開園(8.6ヘクタール)
2004年 ロバート・パーカーJr.氏が来訪 甲州種ワインをテイスティング
ボルドー大学 デュボルデュー教授の指導による甲州を醸造
2005年 明野・三澤農場にて甲州種の垣根式栽培に再び挑戦
2007年 「ニューズウィーク」誌の特集「世界が注目する日本の中小企業100社」に取り上げられる。
2008年 漫画『神の雫(講談社)』にて「グレイス シャルドネ 2007」、「グレイス シャルドネ 2008」が紹介される
2009年 甲州の垣根式栽培を本格開始
2010年 甲州EU輸出プロジェクト「Koshu Of Japan(KOJ)」 ロンドンで第1回ワインテイスティングを開始
甲州種が O.I.V.(国際ブドウ・ワイン機構) に品種登録
英国への輸出を開始
豪州・グルメトラベラー(Gourmet Traveller)誌で「グレイス シャルドネ 2008」が「ベストバイワイン(Best Buy Wines)」に選ばれ掲載される
2012年 『三澤農場』開園10周年
2013年 Decanter Asia Wine Awardsにて、「グレイス グリド甲州2012」がアジア初のゴールドメダル及びリージョナルトロフィーを受賞
2014年 世界最大のワインコンクールDecanter World Wine Awardsにて、「キュヴェ三澤 明野甲州 2013」が日本ワイン初のゴールドメダル及びリージョナルトロフィーを受賞
2015年 甲州EU輸出プロジェクト「KOJ」ロンドンにて第6回ワインテイスティングを開催
ティボー・ディスパーニュ氏とのコラボレーションワイン「ラ・ランコントル 2012」誕生
三澤農場に、樽95樽、ワインボトル6万本を熟成できるワインカーブを落成
2016年 甲州EU輸出プロジェクト「KOJ」ロンドンにて第7回ワインテイスティングを開催
世界最大のワインコンクールDecanter World Wine Awardsで、「グレイスエクストラブリュット」がスパークリングワインとしてアジア初のプラチナ賞・ベストアジア賞を受賞
2017年 甲州EU輸出プロジェクト「KOJ」ロンドンにて第8回ワインテイスティングを開催
「Grace Koshu Private Reserve 2016」がイギリスのワイン雑誌『デキャンタ』の表紙に掲載される
2018年 『日本のワインで奇跡を起こす 山梨のブドウ「甲州」が世界の頂点をつかむまで』を上梓
日本デザインギャラリーにて、「甲州 三澤農場のワイン」展を開催
2019年 Decanter World Wine Awardsを6年連続で受賞
Bloomberg 上に Top 10 wines of 2019 が掲載、その 10 本の一つに『Grace Blanc de Blancs 2014』が挙げられる。
2021年『キュヴェ三澤 明野甲州』改め、『三澤甲州 2020』を発売
このワインは
補糖、補酸、シュール・リーなど、これまで必要とされてきた醸造の技巧に頼ることなく、品種のポテンシャルを信じて生まれた『キュヴェ三澤 明野甲州』が、さらなる研究を重ね、産地特性を表現したワイン、新生『三澤甲州』として生まれ変わりました。
三澤農場にて、収量を30hl/ha以下に抑えて育てた甲州を、パーセルごと、時に、樹ごとにまで分けて収穫し、畑の土着酵母を使って仕込みました。甲州では珍しいマロラクティック発酵が自然に生起され、これまでの甲州とは一線を画す味わいに仕上がっています。ふくよかな香りと柔らかで複雑な深みに、熟成の可能性も感じられる一本です。
2019年4月-6月は少雨、多照で経過し順調な生育となりました。
山梨県全体では7月は降雨日があり、8月は曇天日が続きましたが、自社の農場では雨の影響も少なく、適切な管理のもとブドウへの影響は最小限に抑えました。
9月は残暑も厳しく、好天が続き、成熟期目前で夏の後れを取り戻す天候となりました。
10月中・下旬には記録的な台風・大雨が日本列島を襲いましたが、幸いにも被害は少なく、熟期を待ち収穫することができました。
収穫時の畑での厳しい選果後、ステンレスタンク醗酵、貯蔵を経ています。
2019年産の甲州は、総じて酸のレベルが高く、出来上がったワインは引き締まった緊張感が感じられる仕上がりとなりました。
何代にも渡る甲州への想いが結実した、日本ワインの未来を託したい一本です。
テイスティング
淡いイエローの色調が特徴的で、透明感のある輝きを放つ。
ほんのりとした黄金色のニュアンスが見られ、ワインの持つ上品な雰囲気を引き立てている。
光にかざすと、繊細で美しい輝きが際立ち、洗練された印象を与える。
香りはフレッシュで心地よく、グレープフルーツや青リンゴの爽やかな果実のアロマが最初に広がる。
そこに洋ナシや白い花の華やかさが加わり、フェンネルのようなハーブのニュアンスがアクセントとして感じられる。
さらに、貝殻やチョークを思わせる繊細なミネラル香が重なり、奥行きを演出。
時間の経過とともに、ヴァニラのような優しい甘い香りや、酵母由来の香ばしい香りがふんわりと立ち上がり、温度が上がるにつれて一層のふくよかさが現れる。
口に含むと、まず際立つのは綺麗な酸と滑らかな口当たり。
青リンゴや洋ナシのフレッシュな果実味が口いっぱいに広がり、そこに華やかなフローラルのニュアンスが寄り添う。
ワインの温度が少し上がると、果実味に深みが増し、酸とミネラルがより調和しながらふくよかさが顔を出し、味わいに奥行きが加わる。
余韻には上品な酸味とミネラルが心地よく残り、全体的にエレガントでバランスのとれた仕上がり。
飲んだ日:2025-02-17
飲んだ場所:中ざわ
買った日:2024
買った場所:オークション
価格:12,000円