飲んだワイン 甲斐ワイナリー株式会社/キュベかざまメルロー2022 7点

山梨では珍しいバルベーラやメルロを栽培しているワイナリー。
かざまメルロー2022とは違い少し力強い。
|
ワインデータ
ワイン名:Cuvée Kazama Merlot
生産地:Japan > Yamanashi
生産者:甲斐ワイナリー株式会社
品種:Merlot (メルロ)
スタイル:Red Wine
ワイナリー
遠く戦国時代、甲斐の国於曽郷は黒川金山衆の住む里でした。
当家には天文12年(1543年)武田家より賜った御朱印状が伝わっています。
天保5年(1834年)風間懐慧により酒造業を創業。
昭和61年(1986年)その歴史を今にとどめる蔵屋敷で甲斐ワイナリー株式会社は設立されました。
創業以来の伝統と技術に新風を吹き込みながら、日本人の繊細な味覚と食文化に合う上質なワイン造りを目指しています。
ワイナリー売店のある主屋、ワインの貯蔵庫、書庫は築150年。
併設のカフェの建物が最も古く築200年ほどで、合計四棟が国登録有形文化財に指定されています。
昔、塩山は養蚕業で栄えた街で、主屋の建物はその名残があります。
ワイナリーの北側に位置する醸造場。ここからワインが生まれます。
ステンレスタンク、プレス機などほぼ全ての設備がここに置いてあります。
年間生産量約30000本の小さな蔵ですが、季節によっては芳香漂う場所です。
元々日本酒を醸造していた蔵をワインの貯蔵庫として使用しています。
壁は全て土壁で、屋根まで距離があるので熱が下がりにくく、年間を通じてヒンヤリとした室温。
ここで静かにゆっくりと熟成を経てからワインは世に出て行きます。
自社畑は全て甲州市市内にあり、甲州、メルロー、バルベーラなどを栽培しています。
ワイナリーの敷地南側の畑は樹齢が高く、バラ房と呼ばれる甲州の畑で散策が可能。
四季折々のブドウ畑の風景をお楽しみ頂けます。
このワインは
完熟を待って収穫した自社畑のメルローを丁寧な選果の上醸造して12ヶ月小樽で熟成。
ストロベリーやラズベリーなどの赤果実を思わせる華やかで複雑な香り。
重厚でありながら繊細な口あたりのワイナリー自信作です。
テイスティング
深みのあるガーネット色にわずかな紫がかったニュアンスを持ち、美しく輝く外観が目を引きます。
透明感のあるルビー色の印象がありながらも、黒みを帯びたアクセントが存在感を与えています。
香りは華やかで複雑。
ブルーベリーやベリー系の果実がメインを彩りながら、わずかに土のようなニュアンスやゴボウの心地よいアクセントが奥深さを加えています。
さらには、フレッシュさを保ちながらも熟成のプロセスを思わせる香りが漂い、青ピーマンを想起させる爽やかさが全体のバランスを整えています。
樽香は控えめであり、果実香の鮮やかさが引き立てられた仕上がりです。
味わいはバランスに優れ、飲み飽きない心地よさが特徴です。
ライトからミディアムボディの軽やかなテクスチャが口の中に広がり、しっかりとしたタンニンが滑らかさと調和しています。
甘さは控えめで、クリーンな辛口の仕上がり。
程よい酸味が全体を引き締め、後味にはブルーベリーや土っぽさの余韻が柔らかく続きます。
飲んだ日:2024-12-14
飲んだ場所:オアシス
価格:2,640円