酒折駅近くにある大手ワイナリー。
公式HPでも2014年からの記録しかないですが、それ以前のワイン。
いわゆるフォクシーフレーバー(グレープジュースを想わせる甘い特徴的な香り)を残しつつ熟成感もあり。
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ワインデータ
ワイン名:Muscat Bailey A Unwooded Cuvée Ikegawa
生産地:Japan > Yamanashi
生産者:シャトー酒折ワイナリー
品種:Muscat Bailey A (マスカット・ベーリーA)
スタイル:Red Wine
ワイナリー
1991年5月、日本を代表するワインの産地である山梨県の甲府市を一望できる風光明媚な酒折の地に現在のワイナリーを設立しました。
グループ会社である木下インターナショナル株式会社の海外メーカーとのネットワークにより、常に海外のワイン製造技術に関する最新の情報を得て、各国から導入した設備を使用し、甲州、マスカット・ベリーAなど日本固有の葡萄品種を中心とした日本ワインを醸造しています。
また、ワイナリーでは、梅酒・柚子酒などのリキュールも製造しています。
アジアモンスーン気候の日本は決して葡萄栽培、ワイン造りに適した風土とは言えません。
しかし、先人の葡萄栽培家たちはこの気候に適した葡萄栽培方法を確立し、高品質の葡萄を産出してきました。
そんな気候風土で長きにわたり栽培し続けられてきた日本を代表する醸造用品種甲州、マスカットベリーAを中心に日々楽しめるコストパフォーマンスの高いワインを生産するとともに優秀な栽培家と協力関係を築きながら世界に発信できるプレミアムワインの品質の向上にも取り組んでいます。
『酒折』は古事記・日本書紀に記された山梨で最も古い地名。
その昔、大和朝廷に対抗する酒折朝廷があったとも言われ、ヤマトタケル伝説にまつわる古代甲斐の中心地であったと伝えられています。
また、明治初期にはワイン用の葡萄栽培がいち早く行われ、葡萄品種開発の先進地としても知られていました。
地理的には昇仙峡、恵林寺をつなぐ北バイパス沿いにあり石和温泉、武田神社、善光寺もすぐ近くにあります。
また、江戸時代以前から甲斐の国にあった9つの古道「甲斐九筋」の起点だといわれています。
ワイナリーのエントランスには、古事記のヤマトタケル物語を表したステンドグラスが飾られています。
古代史の英雄、ヤマトタケルノミコトが東征の帰途、甲斐の国・酒折宮で野営なされたとき、 旅情を慰め「新治筑波を過ぎて幾夜寝つる」と歌で旅程をお尋ねになったが、誰もお答えできませんでした。
その時お傍で火を炊いていた老翁が「かがなべてよには九夜ひには十日を」と[かひ(甲斐)] の文字を折り込んで当意即妙に歌でお答えしたので、 ミコトは大層その老翁をお誉めになり東の国の国造になされた、という話の情景を絵に現したものです。
また、この2人で1首の和歌を詠んだという伝説が、後に連歌の発祥となったとも言われています。(※諸説あります)
このワインは
2005年より始まった池川 仁氏とのベリーAのワイン造りに新しいスタイルが誕生!
それが「アンウッデッド」
これまでシャトー酒折ではベリーAのワインは樽熟成を行うことでワインとしての体を成すと考え、ベリーAで醸造したワインはすべて樽熟成を行っていました。
しかし、完熟した良質なベリーAであれば、樽熟成では感じることができない葡萄本来のおいしさを楽しめるのではと考えました。
池川 仁が育てる葡萄が持つ特徴的な果実味をお楽しみください
テイスティング
このワインは、わずかにレンガ色がかかった美しい褪色を見せ、成熟した個性を感じさせます。
輝きと透明感があり、しなやかにグラスを滑るその色合いは、時の経過とともに深まる複雑さを予感させます。
褪色した赤のニュアンスが、落ち着きのある品格を感じさせ、視覚的にも楽しませてくれる一杯です。
次に、グラスから立ち上がる香りは非常に魅力的です。
最初に感じられるのは、ベリー系のフルーティーな香りに、キャンディの甘さをほのかに帯びたアクセントです。
ベリーAのフルーティーさは明確で、甘酸っぱい赤い果実のニュアンスが心地よく広がります。
さらに、スパイシーさが背景にあり、樽を使わずとも豪華さを感じさせるような熟成した果実味が重層的に香り立ちます。
この香りのハーモニーは、甘さとスパイスのバランスが取れた、奥深いアロマの構成を楽しませてくれます。
口に含むと、やや突出した酸味が全体の調和を崩さず、優雅に溶け込んでいます。
タンニンは非常に柔らかく、口の中で滑らかに広がり、刺々しさがまったくなく、スムーズな飲み心地を実現しています。
このワインは重たさを感じさせず、逆に軽快で飲みやすい印象を与え、フルーティーな味わいが引き続き広がります。
余韻にかけて、果実のリッチさが優雅に残り、飲み手を最後まで楽しませます。
飲んだ日:2024-10-09
飲んだ場所:ハウタウ
価格:3,850円