富士川の道の駅で発見して購入した山梨のビール。

他のビアシャンシリーズと異なり、山梨県産ではなく本場瀬戸内のレモンを使用。

 

ビールデータ

ビール名:ビアシャン 瀬戸内レモン
生産地:日本
生産者:南アルプスビール
アルコール:7%
IBU(苦さ 平均15~20):
モルト:
ホップ:
タイプ:フルーツビール
価格:880円

ブルワリー

創業1897年(明治30年)曾祖父の興した米穀商の4代目として私はこの世に生を受けました。
時は日本が高度成長に突入した昭和39年2月。
幼いころ目にした風景は桑園、田園に囲まれた養蚕で生計を立てる地域の光景。
ゆっくりと流れていた時間はやがてバブル経済に向けて、農地は土地開発が進み企業誘致や果樹園へと変化していきました。
人々が都会に新たな礎を求めるその反面、農地は生産者の高齢化と後継者不足に陥り遊休農地、荒廃農地が増えていきました。

生まれ育った地域の農業が衰退し景観が損なわれていく現況を目の当たりにして、2008年地域の酒造会社に酒米を引き取っていただく条件で、仲間とNPO法人を立ち上げ水稲栽培に取り組みました。
その後果樹園の再生を試みブドウ栽培も始めました。
南に富士の霊峰、西に北岳と日本で1位、2位の高さを誇る山、そして北に八ヶ岳を仰ぐという風光明媚な場所でその頂からの伏流水に恵まれ、盆地特有の寒暖差、山の緑が浄化してくれる朝のさわやかな空気、今まで当たり前に感じていたことが作物にとってはいかに大切なもので、これが私の生まれた南アルプス市の財産であることを痛感いたしました。

高校卒業後、山梨県の農業大学校に進学し卒業後自らも農業にかかわる仕事に就き、またその時の仲間が県内で活躍し生産現場やJA、農政とたくさんの人とかかわることができました。
山梨の農産物を使って何か人々に提供できるものはないのか?常に模索していた中、偶然テレビで見た地ビール造りの研修情報。
受け入れ先で2週間の研修後早速醸造免許の取得に向けて動き出し、9か月後ようやく免許取得に至りました。
予てからビールが苦手な女性でも飲めるものを造りたいという考えがあり、極力苦みを抑えたビール造りを目指し100%国産麦芽にこだわり、そこに山梨の果物を中心としたフルーツビールの製造に取り組みました。

NPO法人で培った経験を活かし将来的に南アルプス市の遊休農地にビール麦を作付け、ホップは障がい者施設と連携して農福連携を目指しております。
また、本業の精米過程で副産物として発生するモミガラ、こぬかは全て麦やホップを生産する畑に有機肥料として投入し化学肥料や農薬を使用しない安全な農産物を生産する循環型農業を計画中です。

数年前に地元の地方紙で取り上げられたデザインの才能を持った女性。
偶然にも私の近くに在住していたことがきっかけで、南アルプス市の鳥ライチョウのデザインをお願いいたしました。
少しワイルドな感じのロゴが私のお気に入りで、大切な人への贈答品に相応しい品物であってほしい、との想いから高級感がありかつ上品なラベルに仕上げていただきました。

醸造家としての想い
南アルプスの水とフルーツの奇跡の組み合わせ、100%国内産の麦芽。
お酒の席は好きだけどアルコールが苦手な女性やビールの苦みが嫌いな女性。
一口飲んだらあなたはきっとこう言うと思う。
〝あ!苦くない〟、〝これなら私にも飲める〟友達とのホームパーティーのアイテムに、また1週間頑張って仕事を終えたあなたに〝シャンパンのようなごほうびビール〟を届けたい。
そして私の人生の集大成として、この国を背負って立つ若者たちに南アルプス市の財産を宝に換えて世界に発信する夢を託したい。
仏教の言葉に〝足るを知る〟という言葉があるように宝は自らの足元にある。

このビールは

「ベルギーで飲んだレモンビールの味が忘れられないからレモンビールを造ってほしい」知人からこんな一言を言われたことが始まりでした。
そういえば 「チューハイやハイボールはレモンの味があるのにどうしてレモンビールがないんだろう」と、こんな風に思いました。

私の性格を漢字ひと文字で表すとしたら「挑」。
瞬時に乱心に火がつき原材料を調べていたら本場瀬戸内の有機栽培のレモンが目に飛び込み早速試作に入りました。
発酵器投入前の比重、ph、糖度の測定後味見をしたところ「これはいける」と確信!
こんなおいしい飲み物がなんで今までなかったんだろう。
これが率直に感じた印象でした。

無事発酵を終え南国特有の華やかさを意識して造った「瀬戸内レモン」は私の期待通りの飲み口に仕上がり。
きっと皆様方の味覚嗅覚に瀬戸内海の爽やかな風の香りを届けるはずです。

テイスティング

濁りオレンジがかった色合い。
レモンの香りがしっかり。
味わいもレモンが前面。
酸味もあり正にレモン。
後半モルト感。

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