飲んだワイン キザン ワイナリー/キザンセレクション メルロー カベルネ・ソーヴィニヨン2021 7点

久しぶりに飲んだキザンのワイン。
青々とした感じはありますが、相変わらず上手に醸造している。
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ワインデータ
ワイン名:Kizan Selection Merlot Cabernet Sauvignon
生産地:Japan > Yamanashi
生産者:機山洋酒工業 (Kizan Winery)
品種:Merlot (メルロ), Cabernet Sauvignon (カベルネ・ソーヴィニヨン), Petit Verdot (プティ・ヴェルド)
スタイル:Red Wine
ワイナリー
周囲に山々が折り重なる甲府盆地。
色々な果物が豊かに実るこの盆地の北東に位置する甲州市塩山に機山ワインはあります。
ワインは大地に育まれるもの。
機山ワインは自家ぶどう園のぶどうを主体に東山梨地区で栽培されたぶどうのみを使ったまさに山梨のワインです。
家族だけで造る小さなワイナリーですが地域に根ざしたワインを造りたいと考えています。
約1haの自家農園では甲州種やブラッククイーンをはじめ、シャルドネ、メルロー、カベルネソービニオンなどの欧州系品種を栽培しています。
豊かな果実味あふれる機山ワインのスタイルは、笛吹川がもたらした水はけの良い砂質土壌から生み出されます。
丁寧に育てられた良質のぶどう。
その性質をワインとして最大限に表現するのが、ワイナリーでの仕事です。
調和のとれた高品質のワインを造り上げるため、全ての工程にわたって細やかな注意が払われます。
海外の技術的な情報も取り入れながら、常に向上心をもってワイン醸造に取り組んでいます。
山梨の風土で育まれた甲州種。
この日本独自の品種は、バランスの良い白ワインを生み出すだけではありません。
シャンパン製法(瓶内二次発酵)を用いたスパークリングワインや、シャラント型蒸留器によって蒸留された長期熟成ブランデーなど、正統的な手法を用いることで様々な可能性が引き出されます。
自然がもたらす恵みと人間の営みが調和したとき、人々の生活を豊かに彩るワインが生み出されるのです。
このワインは
熟した果実の香りにあふれ、穏やかで上品な渋味を兼ね備えたメルロー。
塩山松里地区で栽培されたメルローを主体とした「キザンセレクションメルロ」は、この品種の特性が反映され、またビンテージによっては少量ブレンドされるプティヴェルドとも調和した、バランス良く奥行きのある赤ワインです。
滑らかな渋味がオーク樽のフレーバーと調和し、長い余韻を感じさせます。
ゆるやかな南斜面に水はけ良く肥沃な土壌が広がる甲州市塩山の松里地区。
その気候風土が映しだされたワインは他国の産地と比較可能な姿となり、この地の豊かさを伝えてくれるはずです。
テイスティング
紫がかったラズベリーレッドの鮮やかな色調が目を引きます。
透明感がありながらも深みのある輝きが感じられ、ワインの若々しさと洗練された個性を表現しています。
ほんのりとした濁りがあり、ナチュラルな造りによる豊かな風味の広がりを予感させます。
グラスを回すと、赤系果実のフレッシュな香りがふわりと広がります。
チェリーやカシス、ラズベリーといったジューシーな果実の香りに加え、ほのかにスモーキーなニュアンスが奥行きを与えます。
そこに樽由来のスパイスが溶け込み、バニラやシナモン、ほのかなチョコレートのような甘く芳醇な香りが漂います。
さらに、大地を思わせる心地よい土っぽさや、わずかに出汁のような旨味を感じさせる香りが重なります。
口に含むと、柔らかくなめらかなアタックが広がり、赤系果実の甘酸っぱさが心地よく感じられます。
ミディアムボディで、タンニンはしなやかでエレガント。
樽の影響が穏やかに溶け込み、スモーキーな風味やチョコレートのようなほのかな甘みがバランスよく調和しています。
味わいには洗練された骨格があり、果実のフレッシュさと複雑味が見事に融合しています。
酸は程よく、余韻は穏やかで心地よく続きます。
後味には、赤ワインらしいボルドースタイルの深みを感じさせる仕上がりです。
飲んだ日:2025-02-28
飲んだ場所:オアシス
価格:2,330円