飲んだワイン イエローマジックワイナリー/アシッドデラ2018 7点

初めて飲んだ2019年開設のワイナリー。
いかにも自然派なラベルですが、このワインは還元香しっかりという訳ではなかった。
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ワインデータ
ワイン名:Ashid DeLa
生産地:Japan > Yamagata
生産者:Yellow Magic Winery (イエローマジックワイナリー)
品種:Delaware (デラウェア)
スタイル:White Wine
ワイナリー
YellowMagicWineryは山形南陽市赤湯に2019年9月27日に開設したワイナリーです。
運営は株式会社グローバルアグリネットのワイナリー部門です。
代表の私岩谷は滋賀ヒトミワイナリー、そして大阪島之内フジマル醸造での醸造経験を経て、デラウエアの聖地「山形南陽市赤湯」にて今までの経験の集大成としてこの地を選びました。
垣根でのベリーAやヴィニフェラ葡萄栽培、そして棚仕立てのデラウエアなどの生食用品種栽培、契約栽培葡萄から生まれる身体にしみるうま味を感じるワイン作りをめざしています。
「YellowMagicWinery」とは「黄色魔術醸造所」。
アジア、そして日本人の感性に響く、この地に生まれてよかったと感じられる「日本ワイン」をコンセプトとして設立しました。
このワインは
南陽市金山地区にて農薬無散布(ボルドー、硫黄合剤も無散布)で栽培したデラウエア100%で作りました。
春にビニール被覆し南陽市の風を充分に通らせ育てたデラウエアです。
デラウエアの厚い果皮の特長を引き出すために、除コウ破砕せずにタンクの中で足で踏み潰し、その後2日に1回の手で櫂入れをし、余り醸し感を強くしないようにして50日間のセミマセラシオンカルボニック(SemiMC)で作りました。
「Acid Techno」の「変調」のようにつくり手の踏み方によって生れる、房のままと潰れたブドウの絶妙なバランスがこの「Ashid」シリーズです。
特にこのワインの原料となったデラウエアは とても果皮が厚く、その果皮の中から特徴的な「プラム」「梅」の香を感じ そのニュアンスをそのままワインの味わいに表現しました。
かなり色調もプラム色を帯び、また梗からのビター観が味を引き締めています。
今から楽しめますが熟成させて全体を枯れさせても美味しいと思います。
テイスティング
グラスに注がれた瞬間、目を惹くのはまるで夕焼けの空を閉じ込めたかのような美しい濃いオレンジ色。
やや濁りのある輝きがあり、見た目にも個性が際立ちます。
香りの第一印象は、どこか懐かしさを感じさせる果実の甘やかさ。
生食のデラウェアを思わせるような、完熟したブドウの芳醇な香りが柔らかく広がります。
巨峰、桃、プラム、アンズ、そしてみかんのような瑞々しい香りが層をなして立ち上がり、どこかフローラルでほんのりスパイシーなニュアンスも奥行きを加えています。
熟した果実の香りとフレッシュな酸を予感させる柑橘のアロマがバランス良く共存し、時間とともに変化する香りの表情がとても豊かです。
口当たりは非常に軽やかで、心地よい微発泡が舌の上を優しく刺激します。
甘味は控えめで、梅酒のようなまろやかな酸味がじんわりと広がり、そこにほのかな果実の旨味が溶け込んでいます。
アルコール感は程よく、飲みごたえはありながらも、全体としてはとてもクリーンな印象。
みかんや杏を思わせるジューシーさと、ややビターな余韻が絶妙に絡み合い、後味はすっきりと爽やか。
タンニンと酸はどちらも柔らかく丸みがあり、余韻は短めながらもキリッと引き締まった心地よいフィニッシュを迎えます。
飲んだ日:2024-11-01
飲んだ場所:オアシス
価格:3,600円